宮城野萩の校章

東北大鬼城句会例会記録ⅩⅡ

村 上 谿 聲 主 宰 の 同 窓 句 会 例 会

このページは第112回('24/1)から現在までの最新の記録です。
(2024年1月、例会記録ⅩⅠを分割、本ページを作成)

▽このページの末尾

これ以前の例会記録

 
例会記録Ⅰ第 1~ 9回('05/ 7~'06/11)
例会記録Ⅶ第61~69回('15/ 7~'16/11)
例会記録Ⅱ第10~20回('07/ 1~'08/ 9)
例会記録Ⅷ第70~78回('17/ 1~'18/ 5)
例会記録Ⅲ第21~30回('08/11~'10/ 5)
例会記録Ⅸ第79~87回('18/ 7~'19/11)
例会記録Ⅳ第31~40回('10/ 7~'12/ 1)
例会記録Ⅹ第88~99回('20/ 1~'21/11)
例会記録Ⅴ第41~51回('12/ 3~'13/11)
例会記録ⅩⅠ第100~112回('22/ 1~23/11)
例会記録Ⅵ第52~60回('14/ 1~'15/ 5)


誤字、表記違いあるいは作者名の誤り等に気づかれましたらお知らせください。


お断り: ブラウザはMicrosoft Edgeを想定しています。Firefox や Google Chrome 等では、指定フォントが変わったり背景の色が出なかったり、また、ルビや表など形式が崩れるところ等があります。



  
鈴木蓮囲池選(場外)下記の句の作者が未詳です。
お気づきの方はお申し出でください。
若鮎の瀬頭叩き上り初む 2014年5月23日 第54回句会
  (於:鬼城草庵)
浮き浮きと人も芽吹きぬ縄のれん  2014年3月28日 第53回句会



案山子3



第122回句会  

2025年9月26(金)(予定)
兼 題:秋の声・新蕎麦・「明」(要季語)、当季雑詠。

当日句会への出欠に拘らず、事前に全員5句提出(玄舟さん宛メールで)
出句期限:9月19日(金)迄にお送りください。 



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きゅうり

第121回句会20周年句会 

2025年7月25日
兼 題:端居・夏の蝶・「開」(要季語)、当季雑詠。

工事中

会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます)

☆ お気づきの点がありましたらご連絡ください ☆


印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。


<岩渕如雨 選>
空耳も浄土の便り端居かな 越庵
向日葵の真中介護の送迎車越庵
合戦の在りし野原を夏の蝶游悦
夏の蝶観音道の案内かな越庵
過ぎしことみな懐かしき老端居山茶

<大立目茂睡 選>
素足から一と日始まる余生かな  游悦
夏の蝶観音道の案内かな越庵
空耳も浄土の便り端居かな越庵
過ぎしことみな懐かしき老端居山茶
蔭多き寺庭を選りて夏の蝶如雨

<奥山游悦 選>
遠き日の姿まざまざ白絣 玄舟
悠々と樹間ゆくのは黒揚羽三甫
夏の蝶観音道の案内かな越庵
過ぎしことみな懐かしき老端居山茶
蔭多き寺庭を選りて夏の蝶如雨

<平山越庵 選>
命呑む蓋も同時に海山開く 茂睡
蜜求め舞ひ一途なり夏の蝶玄舟
素足から一と日始まる余生かな游悦
杜鵑聞くも嬉しや終の家茂睡
過ぎしことみな懐かしき老端居山茶

<白石玄舟 選>
端居して過ぎし昭和に戻りけり 游悦
合戦の在りし野原を夏の蝶游悦
夏の蝶観音道の案内かな越庵
過ぎしことみな懐かしき老端居山茶
蔭多き寺庭を選りて夏の蝶如雨

<三浦三甫 選>
隣人と政談も出る夕端居 玄舟
合戦の在りし野原を夏の蝶游悦
運開く桃花の先に笠の富士山茶
過ぎしことみな懐かしき老端居山茶
古里へ寄れば青田のお出迎へ玄舟

<小野澤山茶 選>
端居して過ぎし昭和に戻りけり 游悦
早起きし涼風求め窓開ける三甫
合戦の在りし野原を夏の蝶游悦
海開き津波の悪夢打ち消して游悦
蔭多き寺庭を選りて夏の蝶如雨



<高点句再掲>
6点 過ぎしことみな懐かしき老端居山茶
4点 合戦の在りし野原を夏の蝶游悦
4点 夏の蝶観音道の案内かな越庵
4点 蔭多き寺庭を選りて夏の蝶如雨
2点 端居して過ぎし昭和に戻りけり ☆ ☆游悦
2点 素足から一と日始まる余生かな 游悦
2点 空耳も浄土の便り端居かな 越庵
1点 隣人と政談も出る夕端居 玄舟
1点 命呑む蓋も同時に海山開く 茂睡
1点 遠き日の姿まざまざ白絣 玄舟
    他の1点句 ‥‥8句

※ 出句者が少なくなりましたので特選1点句も再掲しています。


印は互選で特選に選ばれた句です。(☆☆、☆☆☆は多重特選)

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花菖蒲


第120回句会  

2025年5月23日
兼 題:夏隣・新茶・「里」(要季語)。当季雑詠。


☆‥‥ 今回から小野澤山茶(さんさ)(峯蔵)さんが会員に加わりました ‥‥☆

会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます)


印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。


<大立目茂睡 選>
空碧しさ緑ひかり山露天  三甫
不景気に生きる本屋の夏隣山茶
刀自ありし館の里やあいの風越庵
ふる里に帰りて嬉し植田かな游悦
里帰る人影まばらどどめ食む山茶

<奥山游悦 選>
帷洩る朝の光や夏近し 茂睡
旧友の新茶に添へし里便り玄舟
夏めくや時どき揃ふ笛の音如雨
刀自ありし館の里やあいの風越庵
登り来て心も満たす岩清水玄舟

<平山越庵 選>
夏めくも脅す雨雲雷ひとつ 如雨
夏めくや時どき揃ふ笛の音如雨
海望みそろいの被り新茶摘み三甫
新玉がありて要るもの他になし茂睡
青田風二の腕まくる余生かな游悦

<白石玄舟 選>
新茶汲む来し方語る里言葉 如雨
憂きことも忘れ新茶の香に浸る游悦
夏めくや時どき揃ふ笛の音如雨
みちのくはどこもふる里大青田如雨
初夏の香をリュックに詰めて尾根を行く游悦

<小野澤山茶 選>
皮黒く高きを競ふ今年竹 越庵
きびきびと白衣のナース夏隣游悦
帷洩る朝の光や夏近し茂睡
登り来て心も満たす岩清水玄舟
新茶汲む来し方語る里言葉如雨

<三浦三甫 選>
百万の生命の気炎草いきれ 如雨
藤棚やみどり濃くなり夏隣山茶
宵宮や彩る子等の里歌舞伎玄舟
朝採りのトマトと交はす笑顔かな玄舟
国からの新茶の便り友元気玄舟

<岩渕如雨 選>
刀自ありし館の里やあいの風 越庵
宵宮や彩る子等の里歌舞伎玄舟
不景気に生きる本屋の夏隣山茶
故人へと金谷の新茶届きけり越庵
菖蒲湯や老の弛みを揺らしけり茂睡




<高点句再掲>
3点 刀自ありし館の里やあいの風 越庵
3点 夏めくや時どき揃ふ笛の音如雨
2点 帷洩る朝の光や夏近し 茂睡
2点 新茶汲む来し方語る里言葉 如雨
2点 宵宮や彩る子等の里歌舞伎玄舟
2点 不景気に生きる本屋の夏隣山茶
2点 登り来て心も満たす岩清水玄舟
1点 百万の生命の気炎草いきれ 如雨
1点 夏めくも脅す雨雲雷ひとつ 如雨
1点 皮黒く高きを競ふ今年竹 越庵
1点 空碧しさ緑ひかり山露天 三甫
    他の1点句 ‥15句

※ 出句者が少なくなりましたので特選1点句も再掲しています。


印は互選で特選に選ばれた句です。(☆☆、☆☆☆は多重特選)

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さくら一輪イラスト

第119回句会  

2025年3月28日
兼 題:風光る・青き踏む・「野」(要季語)、当季雑詠。br>

☆‥‥ 今回、まずは客人として、小野澤峯蔵さんが参加されました ‥‥☆

会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます)


印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。


<奥山游悦 選>
火は山を這ひ海暗く春寒し 如雨
扇状地赤き橋より青き踏む越庵
ルノワールのふっくら乙女風光る茂睡
東西の寺名語りて桜餅越庵
年齢(とし)すこし振り落すごと青き踏む如雨

<平山越庵 選>
人力は無力山火事雨頼み 茂睡
菜を洗ふ井戸水あふれ風光る游悦
冬の朝野良が這ひ出る車下茂睡
即効の一献()せり花の冷え如雨
年齢すこし振り落すごと青き踏む如雨

<白石玄舟 選>
年齢すこし振り落すごと青き踏む 如雨
菜を洗ふ井戸水あふれ風光る游悦
火は山を這ひ海暗く春寒し如雨
即効の一献欲せり花の冷え如雨
地震(ない)の子の声くぐもりて卒業歌游悦

<三浦三甫 選>
碧眼も交じる車座花筵  游悦
ウクライナ出身力士に風光る越庵
火は山を這ひ海暗く春寒し如雨
癒えしこと確かめたくて青き踏む游悦
未来への道それぞれに卒業す玄舟

<岩渕如雨 選>
東西の寺名語りて桜餅 越庵
癒えしこと確かめたくて青き踏む游悦
地震の子の声くぐもりて卒業歌游悦
尋めゆきて一日の幸や花辛夷越庵
碧眼も交じる車座花筵游悦

<大立目茂睡 選>
即効の一献()せり花の冷え 如雨
火は山を這ひ海暗く春寒し如雨
老成に遠き道程青き踏む如雨
尋めゆきて一日の幸や花辛夷越庵
東西の寺名語りて桜餅越庵


☆ 客 人 選 紹 介 ☆

<小野澤峯蔵 選>
東西の寺名語りて桜餅 越庵
人力は無力山火事雨頼み茂睡
癒えしこと確かめたくて青き踏む游悦
耕しの原野に眠る屯田兵游悦
碧眼も交じる車座花筵游悦




<高点句再掲>
4点 火は山を這ひ海暗く春寒し 如雨
3点 即効の一献欲せり花の冷え 如雨
3点 東西の寺名語りて桜餅 越庵
3点 年齢すこし振り落すごと青き踏む 如雨
2点 碧眼も交じる車座花筵 游悦
2点 菜を洗ふ井戸水あふれ風光る游悦
2点 癒えしこと確かめたくて青き踏む游悦
2点 地震の子の声くぐもりて卒業歌游悦
2点 尋めゆきて一日の幸や花辛夷越庵
1点 人力は無力山火事雨頼み 茂睡
    他の1点句 ‥‥6句

※ 出句者が少なくなりましたので特選1点句も再掲しています。



印は互選で特選に選ばれた句です。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に客人選は含みません。

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福だるま


第118回句会

2025年1月24日
兼 題:冬麗・日向ぼこ・「気」(要季語)、当季雑詠。

会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます)


印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。


<平山越庵 選>
不確かな余生持ち寄り初句会 游悦
冬麗の富士日の本は平和なり茂睡
冬うらら葉を留む木々競り合うて如雨
狛犬の阿の音漠と冬うらら如雨
蟹歩きして奥の席おでん酒如雨

<白石玄舟 選>
余生には気負ひは要らず去年今年 游悦
忍び寄る老いとの戦冬うらら越庵
五臓六腑営み健気寒に入る如雨
蟹歩きして奥の席おでん酒如雨
不確かな余生持ち寄り初句会游悦

<三浦三甫 選>
蟹歩きして奥の席おでん酒 如雨
少年の手話の笑顔や冬うらら游悦
五臓六腑営み健気寒に入る如雨
目覚むれば八十路半ばの初明かり玄舟
過ぎし日の七草粥や母の笑み玄舟

<岩渕如雨 選>
不確かな余生持ち寄り初句会 游悦
思ひ出は父に抱つこの日向ぼこ玄舟
少年の手話の笑顔や冬うらら游悦
余生には気負ひは要らず去年今年游悦
弁天の微笑みおりて初参り三甫

<大立目茂睡 選>
不確かな余生持ち寄り初句会 游悦
浄土との縁ふかまる日向ぼこ越庵
余生には気負ひは要らず去年今年游悦
去年今年空気を読まぬ歳となり玄舟
坊守の気配り上手に餅ぜんざい越庵

<奥山游悦 選>
蟹歩きして奥の席おでん酒 如雨
忍び寄る老いとの戦冬うらら越庵
五臓六腑営み健気寒に入る如雨
浄土との縁ふかまる日向ぼこ越庵
狛犬の阿の音漠と冬うらら如雨




<高点句再掲>
4点 不確かな余生持ち寄り初句会 ☆☆☆游悦
4点 蟹歩きして奥の席おでん酒 ☆☆如雨
3点 余生には気負ひは要らず去年今年 游悦
3点 五臓六腑営み健気寒に入る如雨
2点 忍び寄る老いとの戦冬うらら 越庵
2点 少年の手話の笑顔や冬うらら游悦
2点 浄土との縁ふかまる日向ぼこ越庵
2点 狛犬の阿の音漠と冬うらら如雨
    他の1点句 ‥‥ 8句




印は互選で特選に選ばれた句です。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に場外選は含みません。

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第117回句会

2024年11月29日
兼 題:酉の市・帰り花・「時」(要季語)、当季雑詠

会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます)


印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。


<白石玄舟 選>
夢あまた吸ひて小春の古枕 如雨
大鷲の氏子は休暇酉の市越庵
帰り花時空を越えし命かな游悦
刈込みし枝に(つぼ)める帰り花如雨
時を告ぐ鐘の音淋し秋夕焼三甫

<三浦三甫 選>
夢あまた吸ひて小春の古枕 如雨
大時計誉めて飛雪の宿りかな如雨
鍋つつき幸せ掬ふ寒夜かな玄舟
登り来し丘に一樹の帰り花玄舟
繋ぐ手の温み懐かし酉の市玄舟

<岩渕如雨 選>
帰り花還相回向(げんそうえこう)の浄土より 越庵
帰り花時空を越えし命かな游悦
鍋つつき幸せ掬ふ寒夜かな玄舟
繋ぐ手の温み懐かし酉の市玄舟
石榴割れ煉獄の色垣間見る越庵

<大立目茂睡 選>
雑多なる色と匂ひの酉の市 游悦
帰り花時空を越えし命かな游悦
鍋つつき幸せ掬ふ寒夜かな玄舟
ただ沖を眺むるだけの秋の浜游悦
落葉掃く音に安らふ苫屋かな游悦

<奥山游悦 選>
銀杏散る時を合わせて朝陽差す 茂睡
立冬に凩一号吹きにけり茂睡
白富士と黒き丹沢秋深む三甫
ゴミ出して二度寝を決める朝時雨茂睡
繋ぐ手の温み懐かし酉の市玄舟

<平山越庵 選>
ゴミ出して二度寝を決める朝時雨 茂睡
雑多なる色と匂ひの酉の市游悦
夢あまた吸ひて小春の古枕如雨
夜たわわ朝は裸の実千両玄舟
何時ぞやの夢寒林に捨てにゆく如雨





<高点句再掲>
3点 夢あまた吸ひて小春の古枕 ☆☆如雨
3点 帰り花時空を越えし命かな游悦
3点 鍋つつき幸せ掬ふ寒夜かな玄舟
3点 繋ぐ手の温み懐かし酉の市玄舟
2点 雑多なる色と匂ひの酉の市 游悦
2点 ゴミ出して二度寝を決める朝時雨 茂睡
1点 帰り花還相回向の浄土より 越庵
1点 銀杏散る時を合わせて朝陽差す 茂睡
    他の1点句 ‥‥12句

※ 出句者が少なくなりましたので特選1点句も再掲しています。



印は互選で特選に選ばれた句です。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に場外選は含みません。

△TOP




案山子3



第116回句会

2024年9月27日
兼 題:月見・竹の春・「安」(要季語)、当季雑詠

会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます)


印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。


<三浦三甫 選>
白雲の添ひて隠さず今日の月 如雨
大空に安らふ富士や野分去る茂睡
安らけき旅路寿ぐ鰯雲玄舟
十指もて匂ふ新米掬ひ上げ游悦
仲秋や暦通りが恋しくて茂睡

<岩渕如雨 選>
病して眺めた三月百日紅 越庵
笑み浮べ眠る幼子竹の春玄舟
曼珠沙華一面の先浄土かな越庵
十指もて匂ふ新米掬ひ上げ游悦
生かされて遺句集を読む夜長かな游悦

<大立目茂睡 選>
病して眺めた三月百日紅 越庵
老いふたり思ひ思ひの月見かな玄舟
道ひとり(そら)にみちづれ月見かな如雨
竹の春いずこに行きし雀らは三甫
みちのくの蝶ふらふらと竹の春如雨

<奥山游悦 選>
老いふたり思ひ思ひの月見かな 玄舟
秋晴れや棚田の実り黄金色三甫
笑み浮べ眠る幼子竹の春玄舟
安らけき旅路寿ぐ鰯雲玄舟
病して眺めた三月百日紅越庵

<平山越庵 選>
友亡くてけふの月見る鬼城の忌 如雨
今宵だけ畳の上の月見かな游悦
十指もて匂ふ新米掬ひ上げ游悦
竹の春いずこに行きし雀らは三甫
小鳥来る疾く目覚めよと声高く玄舟

<白石玄舟 選>
道ひとり(そら)にみちづれ月見かな  如雨
大空に安らふ富士や野分去る茂睡
十指もて匂ふ新米掬ひ上げ游悦
生かされて遺句集を読む夜長かな游悦
みちのくの蝶ふらふらと竹の春如雨




<高点句再掲>
4点 十指もて匂ふ新米掬ひ上げ游悦
3点 病して眺めた三月百日紅 ☆☆越庵
2点 老いふたり思ひ思ひの月見かな 玄舟
2点 道ひとり(そら)にみちづれ月見かな 如雨
2点 大空に安らふ富士や野分去る茂睡
2点 笑み浮べ眠る幼子竹の春玄舟
2点 安らけき旅路寿ぐ鰯雲玄舟
2点 竹の春いずこに行きし雀らは三甫
2点 生かされて遺句集を読む夜長かな游悦
2点 みちのくの蝶ふらふらと竹の春如雨
1点 白雲の添ひて隠さず今日の月 如雨
1点 友亡くてけふの月見る鬼城の忌 如雨
    他の1点句 ‥‥ 5句

※ 出句者が少なくなりましたので特選1点句も再掲しています。



印は互選で特選に選ばれた句です。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に場外選は含みません。

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きゅうり

第115回句会

2024年7月19日
兼 題:夏の果・夕顔・「客」(要季語)。当季雑詠。

会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます)


印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。


<岩渕如雨 選>
庭の隅ビー玉ひとつ夏の果 茂睡
夏深し尻のみ白き湯屋の客茂睡
夕顔の寂しさ霊に語り掛け越庵
帰省子の部屋に来る母幾たびも游悦
宿題が済まぬ夢見し夏の果玄舟

<大立目茂睡 選>
病床の子の笑み健気夏の宵 玄舟
ひと雨を願へど遠き雲の峯如雨
客誘ふ程よき風の風鈴市如雨
宿題が済まぬ夢見し夏の果玄舟
浜木綿の光れる道を客となり越庵

<奥山游悦 選>
朝顔や昭和百年近づけり 三甫
夕顔の寂しさ霊に語り掛け越庵
客誘ふ程よき風の風鈴市如雨
はらからと会はず三年夏深し茂睡
浜木綿の光れる道を客となり越庵

<平山越庵 選>
喘ぎあへぎ干支七度目の夏終る 如雨
論客も顔やはらげる団扇風游悦
ひと雨を願へど遠き雲の峯如雨
帰省子の部屋に来る母幾たびも游悦
緑陰を離れたがらぬ老ふたり游悦

<白石玄舟 選>
喘ぎあへぎ干支七度目の夏終る 如雨
バス停に海の匂ひや夏の果游悦
夕顔の寂しさ霊に語り掛け越庵
朝顔や昭和百年近づけり三甫
はらからと会はず三年夏深し茂睡

<三浦三甫 選>
一万歩終へて褒美のビールかな 玄舟
風音を客かと覚ゆ夏夕べ如雨
論客も顔やはらげる団扇風游悦
客誘ふ程よき風の風鈴市如雨
宿出でて早く来たれと河鹿鳴く游悦




<高点句再掲>
3点 夕顔の寂しさ霊に語り掛け越庵
3点 客誘ふ程よき風の風鈴市如雨
2点 喘ぎあへぎ干支七度目の夏終る ☆☆如雨
2点 朝顔や昭和百年近づけり 三甫
2点 論客も顔やはらげる団扇風游悦
2点 ひと雨を願へど遠き雲の峯如雨
2点 帰省子の部屋に来る母幾たびも游悦
2点 はらからと会はず三年夏深し茂睡
2点 宿題が済まぬ夢見し夏の果玄舟
2点 浜木綿の光れる道を客となり越庵
1点 病床の子の笑み健気夏の宵 玄舟
1点 一万歩終へて褒美のビールかな 玄舟
1点 庭の隅ビー玉ひとつ夏の果 茂睡
    他の1点句 ‥‥ 5句

※ 出句者が少なくなりましたので特選1点句も再掲しています。



印は互選で特選に選ばれた句です。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に場外選は含みません。

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花菖蒲


第114回句会

2024年5月24日(金)
兼 題:梅雨・新緑・「島」(要季語)。当季雑詠。

会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます)


印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。


<大立目茂睡 選>
ほとばしる生命の森に緑雨かな 如雨
新緑や欅路辿り一周忌越庵
新緑に吸ひこまれゆく老いの声游悦
新緑や在るものすべてやはらかし如雨
新緑の気ままに競ふ狭庭かな如雨

<奥山游悦 選>
新緑や在るものすべてやはらかし 如雨
新緑や欅路辿り一周忌越庵
ホタルイカ今年豊漁酢味噌和え越庵
夢とただ一文字の墓梅雨寒し如雨
国生みの島物語り夏神楽越庵

<平山越庵 選>
夢とただ一文字の墓梅雨寒し 如雨
知情意を使ひ句づくり風薫る三甫
新緑や在るものすべてやはらかし如雨
朝採りの胡瓜に絡む味噌の味游悦
母の日や五黄の寅の母なりき茂睡

<白石玄舟 選>
夢とただ一文字の墓梅雨寒し 如雨
新緑に吸ひこまれゆく老いの声游悦
新緑や在るものすべてやはらかし如雨
朝採りの胡瓜に絡む味噌の味游悦
国生みの島物語り夏神楽越庵

<三浦三甫 選>
ホタルイカ今年豊漁酢味噌和え 越庵
新緑に虹の橋かけ滝落つる茂睡
梅雨寒や飛び込む湯舟待つ夕餉玄舟
帰省へと早る心や渡島船游悦
菖蒲湯や健やかな身を確かむる玄舟

<岩渕如雨 選>
離島にて球児集ふや五月晴れ 三甫
新緑に吸ひこまれゆく老いの声游悦
梅雨空や毎年同じ愚痴を言ひ茂睡
菖蒲湯や健やかな身を確かむる玄舟
国生みの島物語り夏神楽越庵




<高点句再掲>
4点 新緑や在るものすべてやはらかし 如雨
3点 夢とただ一文字の墓梅雨寒し ☆☆如雨
3点 新緑に吸ひこまれゆく老いの声游悦
3点 国生みの島物語り夏神楽越庵
2点 ホタルイカ今年豊漁酢味噌和え 越庵
2点 新緑や欅路辿り一周忌越庵
2点 菖蒲湯や健やかな身を確かむる玄舟
2点 朝採りの胡瓜に絡む味噌の味游悦
1点 離島にて球児集ふや五月晴れ 三甫
1点 ほとばしる生命の森に緑雨かな 如雨
    他の1点句 ‥‥7句

※ 出句者が少なくなりましたので特選1点句も再掲しています。



印は互選で特選に選ばれた句です。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に場外選は含みません。

△TOP




さくら一輪イラスト

第113回句会

2024年3月22日(金)
兼 題:春の暮・桜餅・初桜・「道」(要季語)。当季雑詠。

会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます)


印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。


<奥山游悦 選>
憂ひなしと強がり酌むや春夕べ 如雨
鈍色の水辺の葦や春の暮越庵
強東風や天神の絵馬打ち合うて如雨
桜狩落暉が急かす帰り道玄舟
指で拭く硝子戸の露梅三分如雨

<平山越庵 選>
強東風や天神の絵馬打ち合うて 如雨
言ひ知れぬ不安も消えて春の海游悦
弦の音に旧友思ひ初桜三甫
人はみな逝く日を知らず春装す游悦
墨堤に足投げ出して桜餅玄舟

<白石玄舟 選>
この道の先に浄土か涅槃西風 越庵
鈍色の水辺の葦や春の暮越庵
余生また望みをつなぐ初桜游悦
強東風や天神の絵馬打ち合うて如雨
子ら二人静かに正座桜餅三甫

<三浦三甫 選>
墨堤に足投げ出して桜餅 玄舟
夢に見し合格知らす初桜玄舟
憂ひなしと強がり酌むや春夕べ如雨
春風やふと口ずさむ歌碑の歌玄舟
強東風や天神の絵馬打ち合うて如雨

<岩渕如雨 選>
墨堤に足投げ出して桜餅 玄舟
余生また望みをつなぐ初桜游悦
春風やふと口ずさむ歌碑の歌玄舟
海底の断裂如何蛍烏賊越庵
杖もてど闊歩の人や初桜越庵

<大立目茂睡 選>
強東風や天神の絵馬打ち合うて 如雨
鈍色の水辺の葦や春の暮越庵
支へ合ふ二人の背に散る桜玄舟
墨堤に足投げ出して桜餅玄舟
指で拭く硝子戸の露梅三分如雨






<高点句再掲>
5点 強東風や天神の絵馬打ち合うて ☆☆如雨
4点 墨堤に足投げ出して桜餅 ☆☆玄舟
3点 鈍色の水辺の葦や春の暮越庵
2点 憂ひなしと強がり酌むや春夕べ 如雨
2点 余生また望みをつなぐ初桜游悦
2点 春風やふと口ずさむ歌碑の歌玄舟
2点 指で拭く硝子戸の露梅三分如雨
1点 この道の先に浄土か涅槃西風 越庵
    他の1点句 ‥‥ 9句

※ 出句者が少なくなりましたので特選1点句も再掲しています。



印は互選で特選に選ばれた句です。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に出句のなかった茂睡選を含みます。

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辰年



第112回句会

2024年1月26日
兼 題:冴ゆ・重ね着・「開」(要季語)。当季雑詠。

会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます)


印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。


<平山越庵 選>
あらたまを砕きし地震の咎幾重 如雨
雨戸引くすなはちどつと初明り如雨
鐘冴ゆる暮れの護国寺雨止みて游悦
手をさする重ね着の母地震の夜三甫
あと千日生くるつもりで日記買ふ游悦

<白石玄舟 選>
なゐふるふ能登にやりたき冬旱  茂睡
手をさする重ね着の母地震の夜三甫
あと千日生くるつもりで日記買ふ游悦
扉を開けて待つ終電車風冴ゆる如雨
手術終へまどろむ妻に寒夕焼如雨

<三浦三甫 選>
人間の敵は人間去年今年 游悦
鐘冴ゆる暮れの護国寺雨止みて游悦
友見舞ひ安堵する身に月冴ゆる玄舟
星冴ゆる伊豆の出で湯に独り入る茂睡
冬日和俳句開眼道遠し茂睡

<岩渕如雨 選>
消息を訃報が知らす十二月 玄舟
悼亡の緩みゆく様春近し越庵
手をさする重ね着の母地震の夜三甫
あと千日生くるつもりで日記買ふ游悦
餅幾つ喰ふかと孫の聞きにくる茂睡

<大立目茂睡 選>
悼亡の緩みゆく様春近し 越庵
あと千日生くるつもりで日記買ふ游悦
人間の敵は人間去年今年游悦
手術終へまどろむ妻に寒夕焼如雨
蒼穹に雪の富士山日本一三甫

<奥山游悦 選>
手をさする重ね着の母地震の夜  三甫
星冴ゆる伊豆の出で湯に独り入る茂睡
扉を開けて待つ終電車風冴ゆる如雨
消息を訃報が知らす十二月玄舟
餅幾つ喰うかと孫の聞きにくる茂睡




<高点句再掲>
4点 手をさする重ね着の母地震(ない)の夜 三甫
4点 あと千日生くるつもりで日記買ふ游悦
2点 悼亡の緩みゆく様春近し 越庵
2点 消息を訃報が知らす十二月 玄舟
2点 人間の敵は人間去年今年 游悦
2点 鐘冴ゆる暮れの護国寺雨止みて游悦
2点 星冴ゆる伊豆の出で湯に独り入る茂睡
2点 扉を開けて待つ終電車風冴ゆる如雨
2点 餅幾つ喰うかと孫の聞きにくる茂睡
2点 手術終へまどろむ妻に寒夕焼如雨
1点 なゐふるふ能登にやりたき冬旱 茂睡
1点 あらたまを砕きし地震(なゐ)の咎幾重 如雨
    他の1点句 ‥‥ 4句

※ 出句者が少なくなりましたので特選1点句も再掲しています。



印は互選で特選に選ばれた句です。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に場外選は含みません。

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これまでの例会の開催日、兼題等は「開催記録」にまとめてあります。





         

<  会      員  >

谿 聲けいせい村上 幹也
 (主宰)
2022年11月17日、お亡くなりになりました。
ご冥福をお祈り申し上げます。
越 庵えつあん平山 隆一 玄 舟
げんしゅう
白石 紀彦 三 甫さんぽ三浦 器允
山 茶さんさ小野澤峯蔵 如 雨じょう岩渕 上 貞 風ていふう松本 貞
柏 葉はくよう深谷 武 茂 睡もすい大立目 茂 游 悦ゆうえつ奥山 興悦

<長 期 休 会>
竹 風ちくふう加賀美 一 仲 安ちゅうあん中野 安弘 蓮囲池れんいち鈴木 練一  

(俳号50音順)

              
<物 故 会 員>   ご冥福をお祈り申し上げます。
修 人しゅうじん小川 修 '12年3月逝去 啓 窓けいそう高橋 啓悟'18年5月12日逝去
竹 林ちくりん内山 武司 '16年8月11日逝去 三鬼堂さんきどう合田 俊知'23年3月24日逝去
興 山こうざん伊東 興三'16年9月9日逝去 弁 慶べんけい武蔵 好彦'24年12月10日逝去
幸 風こうふう小林 幸司 '18年2月17日逝去


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