第70回('17/1)から第78回('18/5)までの例会記録です。
このページの末尾へ
このほかの例会記録
例会記録Ⅰ | 第 1~ 9回('05/ 7~'06/11) |
|
例会記録Ⅶ | 第61~69回('15/ 7~'16/11) |
例会記録Ⅱ | 第10~20回('07/ 1~'08/ 9) |
|
例会記録Ⅷ | 第70~78回('17/ 1~'18/ 5) |
例会記録Ⅲ | 第21~30回('08/11~'10/ 5) |
|
例会記録Ⅸ | 第79~87回('18/ 7~'19/11)
td> |
例会記録Ⅳ | 第31~40回('10/ 7~'12/ 1) |
|
例会記録Ⅹ | 第88~99回('20/ 1~'21/11) |
例会記録Ⅴ | 第41~51回('12/ 3~'13/11) |
|
例会記録ⅩⅠ | 第100~111回('22/ 1~'23/11) |
例会記録Ⅵ | 第52~60回('14/ 1~'15/ 5) |
|
例会記録ⅩⅡ | 第111~………回('24/ 1~……) |
誤字、表記違いあるいは作者名の誤り等に気づかれましたらお知らせください。
お断り:ブラウザはMicrosoft Edge、IE9(インターネットエクスプローラ9)以上を想定しています。Firefox や Google Chrome
では、指定フォントが変わったり背景の色が出なかったり、また、ルビや表など形式が崩れるところ等があります。

第78回句会
2018年5月25日(金) 於 :学士会館
兼 題:惜春、緑雨、鵜飼、花みづき、幸(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。
(次回以降一人ずつ繰り下げます)
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<大立目茂睡 選> |
幸せを願ひはためく鯉幟 ☆ | 弁慶
|
面倒なことを蹴散らし青嵐 | 如雨
|
長湯して富士を眺めて春惜しむ | 游悦
|
多摩川の水面掠めて夏燕 | 柏葉
|
塾終へし子に薄明り花水木 | 如雨
|
<奥山游悦 選> |
一色の緑雨に染まる大地かな ☆ | 貞風
|
黄昏にひとつ揺蕩ふ鵜飼舟 | 玄舟
|
多摩川の水面掠めて夏燕 | 柏葉
|
塾終へし子に薄明り花水木 | 如雨
|
知らぬ間に物干濡らす緑雨かな | 玄舟
|
<平山越庵 選> |
幸の名を呼ぶ友のあり春惜しむ
☆ | 茂睡
|
人の世の縮図を見たり鵜飼舟 | 茂睡
|
無季容認闘士兜太の春惜しむ | 弁慶
|
知らぬ間に物干濡らす緑雨かな | 玄舟
|
花水木二段三段空に咲く | 柏葉
|
<白石玄舟 選> |
透きとほる風引きつれて緑雨かな ☆ | 如雨
|
篝火に爆(ぜて傾ぐや鵜飼舟 | 游悦
|
鎌倉に五山巡りて春惜しむ | 柏葉
|
この想ひ受くる人なく花みづき | 茂睡
|
お辞儀して急ぐ下校子夏の雨 | 如雨
|
<三浦三甫 選> |
透きとほる風引きつれて緑雨かな ☆ | 如雨
|
人の世の縮図を見たり鵜飼舟 | 茂睡
|
鎌倉に五山巡りて春惜しむ | 柏葉
|
多摩川の水面掠めて夏燕 | 柏葉
|
お辞儀して急ぐ下校子夏の雨 | 如雨
|
<岩渕如雨 選> |
幸せを願ひはためく鯉幟 ☆ | 弁慶
|
護国寺や緑雨に光る堂庇() | 游悦
|
鎌倉に五山巡りて春惜しむ | 柏葉
|
幸不幸なひまぜにして夏芝居 | 游悦
|
この想ひ受くる人なく花みづき | 茂睡
|
<松本貞風 選> |
玄関に異国を醸す花水木 ☆ | 越庵
|
護国寺や緑雨に光る堂庇 | 游悦
|
面倒なことを蹴散らし青嵐 | 如雨
|
塾終へし子に薄明り花水木 | 如雨
|
幸不幸なひまぜにして夏芝居 | 游悦
|
<深谷柏葉 選> |
透きとほる風引きつれて緑雨かな ☆ | 如雨
|
幸不幸なひまぜにして夏芝居 | 游悦
|
かがり火に哀愁の影鵜飼かな | 三甫
|
無季容認闘士兜太の春惜しむ | 弁慶
|
雷光を宿し砕ける緑雨かな | 茂睡
--> |
<武蔵弁慶 選> |
若竹に思ひを重ね祈る幸 ☆ | 玄舟
|
篝火に爆ぜて傾ぐや鵜飼舟 | 游悦
|
黄昏にひとつ揺蕩ふ鵜飼舟 | 玄舟
|
人の世の縮図を見たり鵜飼舟 | 茂睡
|
幸不幸なひまぜにして夏芝居 | 游悦
|
< 鈴木蓮囲池 場外選> |
幸せを願ひはためく鯉幟 ☆ | 弁慶
|
惜春の遠き思ひや窓に凭る ☆ | 茂睡
|
幸不幸なひまぜにして夏芝居 ☆ | 游悦
|
春惜しむ竹馬の友の鄙頼便り | 玄舟
|
輩のまた一人逝く緑雨かな | 柏葉
|
篝火の爆ぜて傾ぐや鵜飼船 | 游悦
|
鎌倉に五山巡りて春惜しむ | 柏葉
|
かがり火に哀愁の影鵜飼かな | 三甫
|
多摩川の水面掠めて夏燕 | 柏葉
|
|
< 近 詠 > |
|
|
紫陽花の紫を研ぐ今朝の露 | 蓮囲池
|
郭公を枕辺に聞く鄙暮らし | ―〃―
|
コンビニにコーヒーの香満つ梅雨晴間 | ―〃―
|
| |
<高点句再掲> |
4点 幸不幸なひまぜにして夏芝居 | 游悦
|
3点 透きとほる風引きつれて緑雨かな ☆☆☆ | 如雨
|
3点 人の世の縮図を見たり鵜飼舟 | 茂睡
|
3点 多摩川の水面掠めて夏燕 | 柏葉
|
3点 鎌倉に五山巡りて春惜しむ | 柏葉
|
3点 塾終へし子に薄明り花水木 | 如雨
|
2点 幸せを願ひはためく鯉幟 ☆☆ | 弁慶
|
他の2点句 ‥‥ 8句 |
1 点 句 ‥‥ 8句(うち特選4) |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に場外選は含みません。
△TOP

第77回句会
2018年3月23日(金) 於 :学士会館
兼 題:斑雪()、お水送り、花衣、蛍烏賊、忘(要季語)。当季雑詠
会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。
(次回以降一人ずつ繰り下げます)
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<奥山游悦 選> |
深酒に花衣ごと寝入りけり ☆ | 玄舟
|
斑雪()道少し遅るる下級生 | 玄舟
|
旅の夜の御膳の隅に蛍烏賊 | 玄舟
|
ほたるいか群れて身を投ぐおらが浜 | 越庵
|
誰がために花衣して同期会 | 越庵
|
<平山越庵 選> |
深酒に花衣ごと寝入りけり ☆ | 玄舟
|
蛍烏賊箸より滑り落ちにけり | 茂睡
|
忘却は人の性なり山笑ふ | 弁慶
|
若狭にはお水送りの清夜かな | 柏葉
|
青萌ゆる畝の片方()の斑雪 | 茂睡
|
<白石玄舟 選> |
帯解けば一片()散りぬ花衣 ☆ | 柏葉
|
蛍烏賊煌めくままを掬ひけり | 游悦
|
欄間彫る音に遊ぶか斑雪 | 越庵
|
奥能登や棚田にいくつ朧月 | 柏葉
|
忘却は人の性なり山笑ふ | 弁慶
|
<三浦三甫 選> |
兼題に応ふ友亡き水送り ☆ | 越庵
|
斑雪()道少し遅るる下級生 | 玄舟
|
わが妻は無縁の世界花衣 | 弁慶
|
記念日を忘れ気不味()き春の宵 | 玄舟
|
光りつつ海を彩る蛍烏賊 | 弁慶
|
<深谷柏葉 選> |
火の粉飛ぶ若狭鵜の瀬の水送り ☆ | 玄舟
|
蛍烏賊煌めくままを掬ひけり | 游悦
|
記念日を忘れ気不味()き春の宵 | 玄舟
|
誰がために花衣して同期会 | 越庵
|
草花の目覚め妨ぐ春の雪 | 三甫
|
<武蔵弁慶 選> |
憂きことも杖も忘れて春の山 ☆ | 游悦
|
蛍烏賊煌めくままを掬ひけり | 游悦
|
欄間彫る音に遊ぶか斑雪 | 越庵
|
忘却の彼方に開く春の夢 | 三甫
|
北の宿銘々皿に蛍烏賊 | 三甫
|
<大立目茂睡 選> |
斑雪()道少し遅るる下級生 ☆ | 玄舟
|
蛍烏賊煌めくままを掬ひけり | 游悦
|
消残る命の限り斑雪 | 弁慶
|
憂きことも杖も忘れて春の山 | 游悦
|
谷を行くトロッコ列車斑雪()山 | 游悦
|
< 鈴木蓮囲池 場外選> |
斑雪()道少し遅るる下級生 ☆ | 玄舟
|
蛍烏賊煌めくままを掬ひけり | 游悦
|
一山の萌黄色して多摩芽吹く | 柏葉
|
憂きことも杖も忘れて春の山 | 游悦
|
青萌ゆる畝の片方()の斑雪 | 茂睡
|
|
|
|
< 近 詠 > |
|
|
小林幸風君を悼む |
|
青嵐幸風何故に逝き急ぐ | 蓮囲池
|
<高点句再掲> |
4点 蛍烏賊煌めくままを掬ひけり | 游悦
|
3点 斑雪()道少し遅るる下級生 ☆ | 玄舟
|
2点 深酒に花衣ごと寝入りけり ☆☆ | 玄舟
|
2点 憂きことも杖も忘れて春の山 ☆ | 游悦
|
他の2点句 ‥‥04句 |
1 点 句 ‥‥16句(うち特選3句) |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に場外選は含みません。
△TOP

第76回句会
2018年1月26日(金) 於 :学士会館
兼 題:初明り、春着、初鴉、寒林、音(要季語)。当季雑詠
会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。
(次回以降一人ずつ繰り下げます)
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<平山越庵 選> |
離陸待つ窓それぞれの初明り ☆ | 柏葉
|
生ゴミは四日からだよ初鴉 | 貞風
|
淑やかも三日限りの春着かな | 玄舟
|
雪も音も吸ひ込みて池静まれり | 茂睡
|
寒林に貼りついてゐる星座かな | 游悦
|
<白石玄舟 選> |
離陸待つ窓それぞれの初明り ☆ | 柏葉
|
甲高き春着の群れに託す明日 | 越庵
|
堰越える水煌めきて春の音 | 柏葉
|
寒林に芽吹きの兆し聞こえけり | 柏葉
|
江の島やわれる白波初明り | 三甫
|
<三浦三甫 選> |
聖廟にやさしき声の初鴉 ☆ | 游悦
|
幼児の春着に幸を祈りたり | 茂睡
|
寒林に貼りついてゐる星座かな | 游悦
|
寒林に芽吹きの兆し聞こえけり | 柏葉
|
当選の遂に途切れし賀状かな | 貞風
|
<松本貞風 選> |
離陸待つ窓それぞれの初明り ☆ | 柏葉
|
西郷の黑き眼()や初明り | 游悦
|
幼子の春着に燥ぐ鄙の里 | 幸風
|
寒林の静寂()を破る噴火音 | 游悦
|
寒林に貼りついてゐる星座かな | 游悦
|
<深谷柏葉 選> |
尺八の音色埋める夜の雪 ☆ | 玄舟
|
新たなる心を醸す春着かな | 弁慶
|
聖廟にやさしき声の初鴉 | 游悦
|
雪も音も吸ひ込みて池静まれり | 茂睡
|
寒林や梢に残る塒()ひとつ | 茂睡
|
<武蔵弁慶 選> |
寒林の静寂()を破る噴火音 ☆ | 游悦
|
その姿見直したるや初鴉 | 幸風
|
寒の内川面に響く触れ太鼓 | 三甫
|
聖廟にやさしき声の初鴉 | 游悦
|
雪も音も吸ひ込みて池静まれり | 茂睡
|
<大立目茂睡 選> |
寒林に平成のこと残し置き ☆ | 越庵
|
離陸待つ窓それぞれの初明り | 柏葉
|
当選の遂に途切れし賀状かな | 貞風
|
寒林に貼りついてゐる星座かな | 游悦
|
初明り郷里間近の夜行バス | 玄舟
|
<奥山游悦 選> |
初鴉吉兆告げる声音かな ☆ | 柏葉
|
離陸待つ窓それぞれの初明り | 柏葉
|
堰越える水煌めきて春の音 | 柏葉
|
淑やかも三日限りの春着かな | 玄舟
|
荒磯の怒涛に耐へて波の華 | 柏葉
|
< 鈴木蓮囲池 場外選> |
生ゴミは四日からだよ初鴉 | 貞風
|
離陸待つ窓それぞれの初明り | 柏葉
|
甲高き春着の群れに託す明日 | 越庵
|
堰越える水煌めきて春の音 | 柏葉
|
淑やかも三日限りの春着かな | 玄舟
|
雪も音も吸ひ込みて池静まれり | 茂睡
|
寒林に芽吹きの兆し聞こえけり | 柏葉
|
尺八の音色埋める夜の雪 | 玄舟
|
温もりの腹の底へと七日粥 | 幸風
|
初詣り延寿の鐘をひと撞きす | 三甫
|
荒磯の怒涛に耐へて波の華 | 柏葉
|
寒林に貼りついてゐる星座かな | 游悦
|
|
|
|
< 近 詠 > |
|
|
老人ホームの春 |
|
初春や八十路の旅の何処まで | 蓮囲池
|
皺走る貌取りすます初鏡 | ―〃―
|
独りお節団欒遠くなりにけり | ―〃―
|
初夢を見ずに目覚める零下五度 | ―〃―
|
遠電話孫の声聞く三日かな | ―〃―
|
土の香を恋しくなりて五日過ぎ | ―〃―
|
健やかなことが嬉しく七日粥 | ―〃―
|
<高点句再掲> |
5点 離陸待つ窓それぞれの初明り☆☆☆ | 柏葉
|
4点 寒林に貼りついてゐる星座かな | 游悦
|
3点 聖廟にやさしき声の初鴉 ☆ | 游悦
|
3点 雪も音も吸ひ込みて池静まれり | 茂睡
|
2点 寒林の静寂()を破る噴火音 ☆ | 游悦
|
他の2点句 ‥‥ 4句 |
1 点 句 ‥‥15句(うち特選3) |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に場外選は含みません。
△TOP

第75回句会
2017年11月24日(金) 於 :学士会館
兼 題:冬近し、灯火親し(む)、南天の実、鮭、湖(要季語)。当季雑詠
会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。
(次回以降一人ずつ繰り下げます)
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<白石玄舟 選> |
和歌の碑を辿る湖畔や初紅葉 ☆ | 貞風
|
実南天床の間に挿し喜寿の宴 | 游悦
|
湯上りの浴衣に忍ぶ夜寒かな | 柏葉
|
峰の雪逆さ映えする湖水かな | 幸風
|
秋高し湖渉る風夢光る | 茂睡
|
<三浦三甫 選> |
秋高し湖渉る風夢光る ☆ | 茂睡
|
実南天床の間に挿し喜寿の宴 | 游悦
|
軒先に積まれし薪冬近し | 游悦
|
逸れ鳥遠き旅路の冬の湖 | 玄舟
|
<松本貞風 選> |
灯火親し般若波羅蜜多口ずさぶ ☆ | 柏葉
|
春の鮎夏の山女や鮭還る | 幸風
|
戦後史を灯火親しむなお重し | 越庵
|
乳露わ観音像に実南天 | 越庵
|
訃報とは常に唐突寒夕焼 | 柏葉
|
<深谷柏葉 選> |
峰の雪逆さ映えする湖水かな ☆ | 幸風
|
断捨離に残すもの無く冬近し | 茂睡
|
実南天床の間に挿し喜寿の宴 | 游悦
|
畦道の木綿の裾に冬陽さす | 三甫
|
上り鮭旅路の涯の吾に似て | 玄舟
|
<武蔵弁慶 選> |
線量の更に高きへ鮭遡上 ☆ | 貞風
|
戦後史を灯火親しむなお重し | 越庵
|
和歌の碑を辿る湖畔や初紅葉 | 貞風
|
秋寒し湖底に眠る毬藻かな | 游悦
|
犇めきて川遡る鮭軍団 | 游悦
|
<大立目茂睡 選> |
好日や手早く干しぬ冬隣 ☆ | 幸風
|
廃屋の南天の実に雨しとど | 玄舟
|
冬近し湯殿に揺れる白き影 | 玄舟
|
熱燗や秩父詣ではまだ半ば | 越庵
|
灯火親し父の書込み謡本(うたひぼん) | 游悦
|
<奥山游悦 選> |
実南天寝覚の夜半に煌きぬ ☆ | 幸風
|
ひとり来て燈火親しむ鄙の宿 | 玄舟
|
風吹いて湖面に黄色秋浮かぶ | 三甫
|
線量の更に高きへ鮭遡上 | 貞風
|
熱燗や秩父詣ではまだ半ば | 越庵
|
<平山越庵 選> |
線量の更に高きへ鮭遡上 ☆ | 貞風
|
夕べ聞く拍子木音(おと)や冬近し | 貞風
|
峰の雪逆さ映えする湖水かな | 幸風
|
実南天寝覚の夜半に煌きぬ | 幸風
|
灯火親し父の書込み謡本(うたひぼん) | 游悦
|
< 鈴木蓮囲池 場外選> |
夕べ聞く拍子木音や冬近し ☆ | 貞風
|
熱燗や秩父詣ではまだ半 ☆ | 越庵
|
訃報とは常に唐突寒夕焼 ☆ | 柏葉
|
ひとり来て燈火親しむ鄙の宿 | 玄舟
|
峰の雪逆さ映えする湖水かな | 幸風
|
和歌の碑を辿る湖畔や初紅葉 | 貞風
|
燈下親し般若波羅蜜多口ずさぶ | 柏葉
|
|
< 近 詠 > |
|
|
冬近し半てんを出し母想う | 蓮囲池
|
南天や頬赤らめて園児の輪 | ―〃―
|
犯人を追いつめて行く秋灯し | ―〃―
|
鮭還える北方の島いつ還る | ―〃―
|
<高点句再掲> |
3点 線量の更に高きへ鮭遡上 ☆☆ | 貞風
|
3点 峰の雪逆さ映えする湖水かな ☆ | 幸風
|
3点 実南天床の間に挿し喜寿の宴 ☆ | 游悦
|
2点 実南天寝覚めの夜半に煌めきぬ ☆ | 幸風
|
2点 和歌の碑を辿る湖畔や初紅葉 ☆ | 貞風
|
2点 秋高し湖渉る風夢光る ☆ | 茂睡
|
他の2点句 ‥‥ 3句 |
1 点 句 ‥‥18句(うち特選2) |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に場外選は含みません。
△TOP
第74回句会
2017年9月22日(金) 於 :学士会館
兼 題:初秋、稲刈、椋鳥、木犀、「犬」(要季語)。当季雑詠。
☆ お気づきの点がありましたらご連絡ください ☆
会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。
(次回以降一人ずつ繰り下げます)
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<小林幸風 選> |
正座して犬は見ている大花火 ☆ | 貞風
|
稲刈や弥生の霊の籠るここ | 越庵
|
諍ひし朝木犀の香に遇へり | 茂睡
|
稲刈や夕日を受けて湧く笑顔 | 玄舟
|
夕焼けや椋鳥の群一回り | 三甫
|
<三浦三甫 選> |
幼子の伝ひ歩きや秋初め ☆ | 玄舟
|
木犀の香りが招く裏小路 | 玄舟
|
諍ひし朝木犀の香に遇へり | 茂睡
|
犬連れし乙女の肩に秋茜 | 玄舟
|
弾道弾初秋の天の意表突く | 貞風
|
<松本貞風 選> |
稲刈や都会の匂ひ携へて ☆ | 玄舟
|
流星や満天の星一つ消ゆ | 柏葉
|
幼子の伝ひ歩きや秋初め | 玄舟
|
稲刈も機械に委ねコカ・コーラ | 三甫
|
秋彼岸異教の妹は何処ならむ | 茂睡
|
<深谷柏葉 選> |
木漏れ日の杉木立かな秋の蝶 ☆ | 幸風
|
乱世を仰ぐ桟敷や秋相撲 | 幸風
|
初秋や介護の建屋灯の点る | 弁慶
|
照明の消えて椋鳥鳴き止みぬ | 貞風
|
異常雨や平年作の稲を刈る | 越庵
|
<武蔵弁慶 選> |
椋鳥は智恵子の空に散りにけり ☆ | 茂睡
|
乱世を仰ぐ桟敷や秋相撲 | 幸風
|
微笑んでお城の稲を刈る陛下 | 貞風
|
カッシーニお役目終えて虫時雨 | 越庵
|
秋彼岸異教の妹は何処ならむ | 茂睡
|
<大立目茂睡 選> |
正座して犬は見ている大花火 ☆ | 貞風
|
乱世を仰ぐ桟敷や秋相撲 | 幸風
|
稲刈を終へて母屋に人満ちぬ | 游悦
|
照明の消えて椋鳥鳴き止みぬ | 貞風
|
木犀の闇ほろ酔ひの夢二かな | 游悦
|
<奥山游悦 選> |
諍ひし朝木犀の香に遇へり ☆ | 茂睡
|
幼子の伝ひ歩きや秋はじめ | 玄舟
|
初秋や介護の建屋灯の点る | 弁慶
|
犬連れし乙女の肩に秋茜 | 玄舟
|
正座して犬は見ている大花火 | 貞風
|
<平山越庵 選> |
犬連れし乙女の肩に秋茜 ☆ | 玄舟
|
初秋や介護の建屋灯の点る | 弁慶
|
諍ひし朝木犀の香に遇へり | 茂睡
|
椋鳥は智恵子の空に散りにけり | 茂睡
|
稲刈も機械に委ねコカ・コーラ | 三甫
|
<白石玄舟 選> |
諍ひし朝木犀の香に遇へり ☆ | 茂睡
|
湖水透く初秋の風の白めきて | 游悦
|
木犀の闇ほろ酔ひの夢二かな | 游悦
|
台風も長寿になりぬ認知症 | 茂睡
|
正座して犬は見ている大花火 | 貞風
|
< 鈴木蓮囲池 場外選> |
稲刈や弥生の霊の籠るここ ☆ | 越庵
|
幼子の伝ひ歩きや秋初め ☆ | 玄舟
|
初秋や隅田の流れふれ太鼓 ☆ | 三甫
|
正座して犬は見ている大花火 ☆ | 貞風
|
蒼天の富士は黒々残暑かな | 幸風
|
吹く風の優しかりけり秋初め | 柏葉
|
木犀に吊るされている忘れ物 | 貞風
|
初秋や介護の建屋灯の点る | 弁慶
|
|
|
|
< 近 詠 > |
|
|
ぼた餅を妻に供えて秋彼岸 | 蓮囲池
|
野の花に膝を屈する秋日和 | ―〃―
|
秋桜真澄の空に笑み交わす | ―〃―
|
秋声の池泉に至る恵林寺庭 | ―〃―
|
箒目にちり一つなし秋の声 | ―〃―
|
<高点句再掲> |
5点 諍ひし朝木犀の香に遇へり ☆☆ | 茂睡
|
4点 正座して犬は見ている大花火 ☆☆ | 貞風
|
3点 幼子の伝ひ歩きや秋初め ☆ | 玄舟
|
3点 犬連れし乙女の肩に秋茜 ☆ | 玄舟
|
3点 乱世を仰ぐ桟敷や秋相撲 | 幸風
|
3点 初秋や介護の建屋灯の点る | 弁慶
|
2点 椋鳥は智恵子の空に散りにけり ☆ | 茂睡
|
他の2点句 ‥‥ 4句 |
1 点 句 ‥‥14句(うち特選2) |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に場外選は含みません。
△TOP

第73回句会
2017年7月28日(金) 於 :学士会館
兼 題:日盛、風鈴、兜虫、茄子・とまと、「休」(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。
(次回以降一人ずつ繰り下げます)
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<三浦三甫 選> |
不揃ひの朝採りトマトお裾分け ☆ | 游悦
|
煩はしとて風鈴の舌を抜き | 茂睡
|
兜虫捕る子叫ぶ子駆け寄る子 | 游悦
|
向日葵の皆俯いて昼休み | 貞風
|
一雨に洗はれし茄子艶めきて | 游悦
|
<松本貞風 選> |
山の駅風鈴の中列車来る ☆ | 柏葉
|
日の盛り逃げどころなき会葬者 | 茂睡
|
明六つの森の土産は兜虫 | 玄舟
|
庭先に一日ひとつの茄子の幸 | 越庵
|
土用蒸し青春かける野球場 | 三甫
|
<深谷柏葉 選> |
日盛や遊覧船の白き澪 ☆ | 玄舟
|
明六つの森の土産は兜虫 | 玄舟
|
トマト盗り心痛めし幼き日 | 玄舟
|
日盛りや手際千両垣根刈り | 幸風
|
風鈴の風に硯の海閑か | 游悦
|
<武蔵弁慶 選> |
兜虫捕る子叫ぶ子駆け寄る子 ☆ | 游悦
|
季に適ふ一山売りの茄子とまと | 茂睡
|
苔寺も滴る岩も閑かなり | 柏葉
|
日盛りや息を潜(むる酒造蔵 | 游悦
|
風鈴や登米(のひとの影ゆする | 越庵
|
<大立目茂睡 選> |
日盛や水車は休むこと知らず ☆ | 柏葉
|
少年の自転車登る日の盛 | 弁慶
|
日盛りや息を潜(むる酒造蔵 | 游悦
|
山の駅風鈴の中列車来る | 柏葉
|
風鈴の風に硯の海閑か | 游悦
|
<奥山游悦 選> |
日の盛り逃げどころなき会葬者 ☆ | 茂睡
|
日盛や野球少女はへこたれず | 貞風
|
向日葵の皆俯いて昼休み | 貞風
|
苔寺も滴る岩も閑かなり | 柏葉
|
風鈴やリーンリーンと鄙の寺 | 幸風
|
<平山越庵 選> |
日盛りや息を潜(むる酒造蔵 ☆ | 游悦
|
冷水に茄子浮かびて紺の艶 | 柏葉
|
明六つの森の土産は兜虫 | 玄舟
|
うっちゃりの大技一番兜虫 | 柏葉
|
風鈴の風に硯の海閑か | 游悦
|
<白石玄舟 選> |
兜虫捕る子叫ぶ子駆け寄る子 ☆ | 游悦
|
日の盛り逃げどころなき会葬者 | 茂睡
|
不揃ひの朝採りトマトお裾分け | 游悦
|
一雨に洗はれし茄子艶めきて | 游悦
|
風鈴の風に硯の海閑か | 游悦
|
<小林幸風 選> |
女子アナのスキップ可笑しさくらんぼ
☆ | 貞風
|
日の盛り逃げどころなき会葬者 | 茂睡
|
黒備初陣如何に兜虫 | 越庵
|
うっちゃりの大技一番兜虫 | 柏葉
|
日盛や野球少女はへこたれず | 貞風
|
< 鈴木蓮囲池 場外選> |
黒備初陣如何に兜虫 ☆ | 越庵
|
日盛や遊覧船の白き澪 ☆ | 玄舟
|
遠雷や雷神様は隣町 ☆ | 幸風
|
日盛や水車は休むこと知らず ☆ | 柏葉
|
向日葵の皆俯いて昼休み ☆ | 貞風
|
庭先に一日一つの茄子の幸 | 越庵
|
明け六つの森の土産は兜虫 | 玄舟
|
千年の古刹清しき若葉雨 | 幸風
|
うっちゃりの大技一番兜虫 | 柏葉
|
苔寺も滴る岩も閑かなり | 柏葉
|
影一つ日傘の男首都を行く | 貞風
|
季に適ふ一山売りの茄子とまと | 茂睡
|
風鈴の風に硯の海閑か | 游悦
|
|
< 近 詠 > |
|
|
麦秋や棚田に浮ぶ稿帽子 | 蓮囲池
|
遠蛙小早夜(の合唱届きけり | ―〃―
|
逝く人と新しき人土用波 | ―〃―
|
空き店(に燕夫婦が帰省せり | ―〃―
|
父の日や祝う人なく傘寿なる | ―〃―
|
<高点句再掲> |
4点 日の盛り逃げどころなき会葬者 ☆ | 茂睡
|
4点 風鈴の風に硯の海閑か | 游悦
|
3点 兜虫捕る子叫ぶ子駆け寄る子 ☆☆ | 游悦
|
3点 日盛りや息を潜むる酒造蔵 ☆ | 游悦
|
3点 明六つの森の土産は兜虫 | 玄舟
|
2点 山の駅風鈴の中列車来る ☆ | 柏葉
|
2点 不揃ひの朝採りトマトお裾分け ☆ | 游悦
|
他の2点句 ‥‥ 5句 |
1 点 句 ‥‥14句(うち特選3) |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に場外選は含みません。
△TOP

第72回句会
2017年5月26日(金) 於 :学士会館
兼 題:夏きざす、冷酒、翡翠()、花菖蒲、「懐」(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。
(次回以降一人ずつ繰り下げます)
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<松本貞風 選> |
湧水を掬()ぶ幼児夏きざす ☆ | 茂睡
|
四阿()に雨の匂ひや花菖蒲 | 游悦
|
角のある話を丸め冷し酒 | 越庵
|
夏きざす幼児抱く白き腕 | 玄舟
|
深山や懐深く南吹く | 弁慶
|
<深谷柏葉 選> |
四阿()に雨の匂ひや花菖蒲 ☆ | 游悦
|
酔ふほどに気宇は壮大冷し酒 | 游悦
|
翡翠や額の中にて輝けり | 玄舟
|
角のある話を丸め冷し酒 | 越庵
|
夏めくや英語飛び交ふ船下り | 游悦
|
<武蔵弁慶 選> |
老鶯の囀りに入る道者道 ☆ | 幸風
|
卯月野や懐に入るあいの風 | 柏葉
|
六十年安保を懐古桐の花 | 游悦
|
ギヤマンで飲むべし辛口冷し酒 | 茂睡
|
翡翠や余命短きカメラマン | 貞風
|
<大立目茂睡 選> |
翡翠のツィと消えるや片思い ☆ | 越庵
|
菖蒲湯や数ふる子等の大き声 | 玄舟
|
花菖蒲群れなす乙女甲高し | 越庵
|
燕の子すずらん通り懐かしや | 三甫
|
蔦絡む百合の木全身緑かな | 貞風
|
<奥山游悦 選> |
朝ぐもり雨滴纏ひし花菖蒲 ☆ | 柏葉
|
花菖蒲水面の雲を友として | 玄舟
|
湧水を掬()ぶ幼児夏きざす | 茂睡
|
翡翠や川面に消えし神の技 | 幸風
|
雨待ちてすっくと立てり花菖蒲 | 茂睡
|
<平山越庵 選> |
冷えたわとぽつり一言夏めきぬ ☆ | 幸風
|
翡翠やクールジャパンの飛翔して | 茂睡
|
四阿()に雨の匂ひや花菖蒲 | 游悦
|
峠茶屋腸()染みる冷し酒 | 弁慶
|
卯月野や懐に入るあいの風 | 柏葉
|
<白石玄舟 選> |
花菖蒲群れなす乙女甲高し ☆ | 越庵
|
酔ふほどに気宇は壮大冷し酒 | 游悦
|
母立てる菖蒲湯入りし頃思ふ | 弁慶
|
翡翠や川面に消えし神の技 | 幸風
|
夏めくや英語飛び交ふ船下り | 游悦
|
<小林幸風 選> |
角のある話を丸め冷し酒 ☆ | 越庵
|
峠茶屋腸()染みる冷し酒 | 弁慶
|
酔ふほどに気宇は壮大冷し酒 | 游悦
|
翡翠のツィと消えるや片思い | 越庵
|
四阿()に雨の匂ひや花菖蒲 | 游悦
|
<三浦三甫 選> |
四阿()に雨の匂ひや花菖蒲 ☆ | 游悦
|
花菖蒲水面の雲を友として | 玄舟
|
高貴ねと媼指差す桐の花 | 越庵
|
翡翠や川面に消えし神の技 | 幸風
|
傘を差す少女引き立つ花菖蒲 | 貞風
|
< 鈴木蓮囲池 場外選 > |
角のある話を丸め冷し酒 ☆ | 越庵
|
翡翠のツイと消えるや片思い ☆ | 越庵
|
老鶯の囀りに入る道者道 ☆ | 幸風
|
高貴ねと媼指差す桐の花 | 越庵
|
花菖蒲群れなす乙女甲高し | 越庵
|
花菖蒲水面の雲を友として | 玄舟
|
夏きざす幼児抱く白き腕 | 玄舟
|
冷酒や富士山頂も雲の下 | 幸風
|
老桜の深まる緑夏きざす | 柏葉
|
くつろげば眠気を誘ふ若葉風 | 柏葉
|
傘を差す少女引き立つ花菖蒲 | 貞風
|
深山や懐深く南吹く | 弁慶
|
湧水を掬ぶ幼児夏きざす | 茂睡
|
酔ふほどに気宇は壮大冷し酒 | 游悦
|
四阿に雨の匂ひや花菖蒲 | 游悦
|
六十年安保を懐古桐の花 | 游悦
|
|
|
|
< 近 詠 > |
|
|
百蝶の飛び発つ如し花水木 | 蓮囲池
|
藤房をくぐれば胸のつかえ落つ | ―〃―
|
枕辺にかっこうを聞く鄙暮し | ―〃―
|
母の日や具沢山のおみおつけ | ―〃―
|
新茶汲むくさぐさのこと思いつつ | ―〃―
|
<高点句再掲> |
5点 四阿()に雨の匂ひや花菖蒲 ☆☆ | 游悦
|
3点 角のある話を丸め冷し酒 ☆ | 越庵
|
3点 酔ふほどに気宇は壮大冷し酒 | 游悦
|
3点 翡翠や川面に消えし神の技 | 幸風
|
2点 湧水を掬()ぶ幼児夏きざす ☆ | 茂睡
|
2点 翡翠のツィと消えるや片思い ☆ | 越庵
|
2点 花菖蒲群れなす乙女甲高し ☆ | 越庵
|
他の2点句 ‥‥ 4句 |
1 点 句 ‥‥17句(うち特選3) |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆ は多重特選)
互選数に場外選は含みません。
△TOP

第71回句会
2017年3月24日(金) 於 :学士会館
兼 題:東風、花見、土筆、子猫、「学」(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。
(次回以降一人ずつ繰り下げます)
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<深谷柏葉 選> |
日の暮や逸()れ子猫の声細し ☆ |
玄舟
|
雑学も博学のうち喜寿の春 | 游悦
|
ボランティア土手の土筆を残しけり | 游悦
|
土筆摘む人無き山河人恋し | 貞風
|
落城の悲哀を思ふ花見かな | 弁慶
|
<大立目茂睡 選> |
母が居て土筆摘む児の大き声 ☆ | 玄舟
|
退社まで独りシートの花見かな | 玄舟
|
風紋の砂丘に立ちて東風を聞く | 柏葉
|
捨て子猫抱く少年の目に決意 | 游悦
|
春暁や目覚め重たき雨の音 | 柏葉
|
<奥山游悦 選> |
母が居て土筆摘む児の大き声 ☆ | 玄舟
|
お花見や災後六年首()垂れ | 三甫
|
東風に乗りかすかに聞こゆ童歌 | 玄舟
|
日の暮や逸()れ子猫の声細し | 玄舟
|
波し吹く津軽の海や雁帰る | 柏葉
|
<平山越庵 選> |
春分や股引脱ぎし頼りなさ ☆ | 茂睡
|
日本中クローンの群花見かな | 茂睡
|
沃野ゆく紙飛行機の東風に舞ひ | 游悦
|
捨て子猫抱く少年の目に決意 | 游悦
|
母が居て土筆摘む児の大き声 | 玄舟
|
<白石玄舟 選> |
眠る子の腕を枕に寝る子猫 ☆ | 貞風
|
落城の悲哀を思ふ花見かな | 弁慶
|
ボランティア土手の土筆を残しけり | 游悦
|
風紋の砂丘に立ちて東風を聞く | 柏葉
|
土筆摘む人無き山河人恋し | 貞風
|
<三浦三甫 選> |
土筆摘む母子の平和とこしへに ☆ | 柏葉
|
磐梯の峰から下りる桜東風 | 弁慶
|
東風に乗りかすかに聞こゆ童歌 | 玄舟
|
波し吹く津軽の海や雁帰る | 柏葉
|
捨て子猫抱く少年の目に決意 | 游悦
|
<松本貞風 選> |
退社まで独りシートの花見かな ☆ | 玄舟
|
沃野ゆく紙飛行機の東風に舞ひ | 游悦
|
落城の悲哀を思ふ花見かな | 弁慶
|
ボランティア土手の土筆を残しけり | 游悦
|
母が居て土筆摘む児の大き声 | 玄舟
|
< 鈴木蓮囲池 場外選 > |
ボランティア土手の土筆を残しけり ☆ | 游悦
|
風紋の砂丘に立ちて東風を聞く ☆ | 柏葉
|
波し吹く津軽の海や雁帰る ☆ | 柏葉
|
磐梯の峰から下りる桜東風 | 弁慶
|
眠る子の腕を枕に寝る子猫 | 貞風
|
春暁やバス停の文字読めるほど | 茂睡
|
日の暮や逸れ子猫の声細し | 玄舟
|
土の精変化其処此処筆の花 | 越庵
|
退位など与り知らぬ花見かな | 越庵
|
春暁や目覚め重たき雨の音 | 柏葉
|
|
|
|
< 近 詠 > |
|
|
もう一章読み続けおり花の夜 | 蓮囲池
|
百蝶の飛び発つごとし花水木 | ―〃―
|
藤房をくぐればもののつかえ落つ | ―〃―
|
<高点句再掲> |
4点 母が居て土筆摘む児の大き声 ☆☆ | 玄舟
|
3点 捨て子猫抱く少年の目に決意 | 游悦
|
3点 落城の悲哀を思ふ花見かな | 弁慶
|
3点 ボランティア土手の土筆を残しけり | 游悦
|
2点 退社まで独りシートの花見かな ☆ | 玄舟
|
2点 日の暮や逸()れ子猫の声細し ☆ | 玄舟
|
他の2点句 ‥‥ 4句 |
1 点 句 ‥‥ 8句(うち特選3) |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆ は多重特選)
互選数に場外選は含みません。
△TOP

第70回句会
2017年1月27日(金) 於 :学士会館
兼 題:春隣、寒卵、笹鳴、福寿草、「笑」(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。選者の配列は俳号の50音順です。
(次回以降一人ずつ繰り下げます)
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<武蔵弁慶 選> |
笹鳴やそっと手を止む庭ぼうき ☆ | 玄舟
|
笹鳴や独り歩きの道標 | 越庵
|
福寿草町一番の子沢山 | 貞風
|
寒卵一網打尽の殺処分 | 幸風
|
旅の果て浄土で笑むや春隣 | 幸風
|
<奥山游悦 選> |
寒卵ぷるんと黄身の弾け出る ☆ | 柏葉
|
産みたてを拾う温もり寒卵 | 貞風
|
生きものが動き出したる春隣 | 弁慶
|
春隣軒に雫の音繁く | 玄舟
|
夕星のいつしかぼやけ春隣 | 柏葉
|
<平山越庵 選> |
旅の果て浄土で笑むや春隣 ☆ | 幸風
|
可愛くて毒もあったね福寿草 | 幸風
|
笹鳴や一級河川の棲み心地 | 貞風
|
山茶花の訓み教へたる妹逝けり | 茂睡
|
孫子去り三日の妻の初笑ひ | 茂睡
|
<白石玄舟 選> |
産みたてを拾ふ温もり寒卵 ☆ | 貞風
|
寒卵ぷるんと黄身の弾け出る | 柏葉
|
菰まとひ艶やかに笑む寒牡丹 | 游悦
|
紅富士や雲ひとつなきけさの春 | 柏葉
|
孫子去り三日の妻の初笑ひ | 茂睡
|
<小林幸風 選> |
山茶花の訓み教へたる妹逝けり ☆ | 茂睡
|
笹鳴や独り歩きの道標 | 越庵
|
笹鳴や一級河川の棲み心地 | 貞風
|
福寿草町一番の子沢山 | 貞風
|
孫子去り三日の妻の初笑ひ | 茂睡
|
<三浦三甫 選> |
眉を置くおかめの顔や初笑ひ ☆ | 柏葉
|
病癒え友の笑顔や福寿草 | 玄舟
|
春隣軒に雫の音繁く | 玄舟
|
笹鳴やそっと手を止む庭ぼうき | 玄舟
|
遅咲きの綱への涙春隣 | 越庵
|
<松本貞風 選> |
朝市や籾殻温し寒卵 ☆ | 游悦
|
笹鳴や独り歩きの道標 | 越庵
|
佳きことのまだありさうな福寿草 | 游悦
|
その頃は贈答品よ寒卵 | 茂睡
|
遅咲きの綱への涙春隣 | 越庵
|
<深谷柏葉 選> |
笹鳴や一級河川の棲み心地 ☆ | 貞風
|
初夢か幼き笑顔浮ぶ笑み | 玄舟
|
春隣軒に雫の音繁く | 玄舟
|
可愛くて毒もあったね福寿草 | 幸風
|
笹鳴やそっと手を止む庭ぼうき | 玄舟
|
|
< 鈴木蓮囲池 場外選 > |
笹鳴や独り歩きの道標 ☆ | 越庵
|
眉を置くおかめの顔や初笑ひ ☆ | 柏葉
|
福寿草町一番の子沢山 ☆ | 貞風
|
孫子去り三日の妻の初笑ひ ☆ | 茂睡
|
女子駅伝都を走る雪女 | 貞風
|
寒卵ぷるんと黄身の弾け出る | 柏葉
|
朝市や籾殻温し寒卵 | 游悦
|
笹鳴や一級河川の棲み心地 | 貞風
|
禄なくてなんぞめでたき福寿草 | 茂睡
|
産みたてを拾ふ温もり寒卵 | 貞風
|
春隣軒に雫の音繁く | 玄舟
|
笹鳴やそっと手を止む庭ぼうき | 玄舟
|
紅富士や雲ひとつなきけさの春 | 柏葉
|
不揃いの笹子の声や寺の森 | 弁慶
|
|
< 近 詠 > |
|
|
白鷺の脚の長さや十二月 | 蓮囲池
|
大寒や社に沈む鴉二羽 | ―〃―
|
コンビニにコーヒー一杯雪催 | ―〃―
|
<高点句再掲> |
3点 笹鳴や一級河川の棲み心地 ☆ | 貞風
|
3点 笹鳴やそっと手を止む庭ぼうき ☆ | 玄舟
|
3点 笹鳴や独り歩きの道標 | 越庵
|
3点 春隣軒に雫の音繁く | 玄舟
|
3点 孫子去り三日の妻の初笑ひ | 茂睡
|
2点 寒卵ぷるんと黄身の弾け出る ☆ | 柏葉
|
2点 旅の果て浄土で笑むや春隣 ☆ | 幸風
|
2点 産みたてを拾ふ温もり寒卵 ☆ | 貞風
|
2点 山茶花の訓み教へたる妹逝けり ☆ | 茂睡 |
他の2点句 ‥‥ 3句 |
1 点 句 ‥‥11句(うち特選2) |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆ は多重特選)
互選数に場外選は含みません。
△TOP
この前の例会記録はここをクリックしてください。前回第68回から遡れます。
これまでの例会の開催日、兼題等は「
開催記録」にまとめてあります。
|
< 会 員 > |
|
谿 聲 :
| 村上 幹也 (主宰) |
越 庵 :
| 平山 隆一 |
玄 舟 :
| 白石 紀彦 |
三鬼堂 :
| 合田 俊知 |
三 甫 :
| 三浦 器允 |
貞 風 :
| 松本 貞 |
柏 葉 :
| 深谷 武 |
茂 睡 :
| 大立目 茂 |
弁 慶 :
| 武蔵 好彦 |
游 悦 :
| 奥山 興悦 |
|
<長 期 休 会 中> |
如 雨 :
| 岩渕 上 |
竹 風 :
| 加賀美 一 |
仲 安 :
| 中野 安弘 |
蓮囲池 :
| 鈴木 練一 |
<物 故 会 員> |
啓 窓 :
| 高橋 啓悟 |
興 山 :
| 伊東 興三 |
幸 風 :
| 小林 幸司 |
修 人 :
| 小川 修 |
竹 林 :
| 内山 武司 |
|
|
|
(俳号50音順) |
△TOP
240206、例会記録ⅩⅡのLink追加。