第52回('14/01)から第60回('15/05)までの例会記録です。
このほかの例会記録
例会記録Ⅰ | 第 1~ 9回('05/ 7~'06/11) |
|
例会記録Ⅶ | 第61~69回('15/ 7~'16/11) |
例会記録Ⅱ | 第10~20回('07/ 1~'08/ 9) |
|
例会記録Ⅷ | 第70~78回('17/ 1~'18/ 5) |
例会記録Ⅲ | 第21~30回('08/11~'10/ 5) |
|
例会記録Ⅸ | 第79~87回('18/ 7~'19/11)
td> |
例会記録Ⅳ | 第31~40回('10/ 7~'12/ 1) |
|
例会記録Ⅹ | 第88~99回('20/ 1~'21/11) |
例会記録Ⅴ | 第41~51回('12/ 3~'13/11) |
|
例会記録ⅩⅠ | 第100~111回('22/ 1~'23/11) |
例会記録Ⅵ | 第52~60回('14/ 1~'15/ 5) |
|
例会記録ⅩⅡ | 第111~………回('24/ 1~……) |
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第60回句会
2015年5月29日(金) 於 :学士会館
兼 題:さくらんぼ、蝸牛、山開き、青嵐、球。当季雑詠。
会員の互選の結果です。選者の配列順は俳号の50音順です。 |
(次回以降一人ずつ繰り下げます) |
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外はおおむね清記順の記載で、順位ではありません。
<平山越庵 選> |
実ひとつに千の思ひ出さくらんぼ ☆ | 柏葉
|
蝸牛逃げも隠れもせぬ度胸 | 貞風
|
自転車の子に容赦無き青嵐 | 如雨
|
霊山はまだ開かれず月の山 | 幸風
|
俳句帳ひとまづ閉ぢて青嵐 | 游悦
|
<小林幸風 選> |
わが胸の乾きおぼえる青嵐 ☆ | 弁慶
|
かたつむり朝露のごと転げ落ち | 三甫
|
どこへ行く八手の葉先きかたつむり | 竹林
|
青嵐上野にロダン逞しく | 如雨
|
憧れと試練の劔山開き | 越庵
|
<三浦三甫 選> |
句作りや十年遅遅と蝸牛 ☆ | 越庵
|
どこへ行く八手の葉先きかたつむり | 竹林
|
子規駆けし野球場跡飛花落花 | 如雨
|
憧れと試練の劔山開き | 越庵
|
安全を神に祈りて山開き | 弁慶
|
<岩渕如雨 選> |
実ひとつに千の思ひ出さくらんぼ ☆ | 柏葉
|
蝸牛逃げも隠れもせぬ度胸 | 貞風
|
句作りや十年遅遅と蝸牛 | 越庵
|
霊山はまだ開かれず月の山 | 幸風
|
ボール追ふ子等の掛け声夏初め | 弁慶
|
<内山竹林 選> |
わが胸の乾きおぼえる青嵐 ☆ | 弁慶
|
泰山木雨上がりてのち香り立つ | 柏葉
|
五百羅漢忿怒の面もにも風青し | 柏葉
|
陽の雫たわわに光るさくらんぼ | 幸風
|
憧れと試練の劔山開き | 越庵
|
<松本貞風 選> |
青嵐モンゴルに湧く国技館 ☆ | 幸風
|
眇眇びょうびょうと法螺貝響く山開き | 游悦
|
実ひとつに千の思ひ出さくらんぼ | 柏葉
|
かたつむり英世の生家住み処とす | 弁慶
|
自転車の子に容赦なき青嵐 | 如雨
|
<深谷柏葉 選> |
蝸牛逃げも隠れもせぬ度胸 ☆ | 貞風
|
眇眇びょうびょうと法螺貝響く山開き | 游悦
|
かたつむり朝露のごと転げ落ち | 三甫
|
霊山はまだ開かれず月の山 | 幸風
|
孫の頬桜桃に似て輝けり | 三甫
|
<武蔵弁慶 選> |
句作りや十年遅遅と蝸牛 ☆ | 越庵
|
リハビリの散策楽し青嵐 | 興山
|
かたつむり朝露のごと転げ落ち | 三甫
|
神社前てふバス停や青嵐 | 如雨
|
どこへ行く八手の葉先きかたつむり | 竹林
|
<奥山游悦 選> |
子に頒けて三粒残りしさくらんぼ ☆ | 如雨
|
五百羅漢忿怒の面も にも風青し | 柏葉
|
どこへ行く八手の葉先きかたつむり | 竹林
|
かたつむり英世の生家住み処とす | 弁慶
|
子規駆けし野球場跡飛花落花 | 如雨
|
< 鈴木蓮囲池 場外選> |
青嵐モンゴルに湧く国技館 ☆ | 幸風
|
朴高し白き宝珠を開きたり ☆ | 越庵
|
眇眇びょうびょうと法螺貝響く山開き | 游悦
|
五百羅漢忿怒の面も にも風青し | 柏葉
|
どこへ行く八手の葉先きかたつむり | 竹林
|
青嵐上野にロダン逞しく | 如雨
|
実ひとつに千の思ひ出さくらんぼ | 柏葉
|
|
|
<高点句再掲> |
4点 どこへ行く八手の葉先きかたつむり | 竹林
|
3点 句作りや十年遅遅と蝸牛 ☆☆ | 越庵
|
3点 実ひとつに千の思い出さくらんぼ ☆☆ | 柏葉
|
3点 蝸牛逃げも隠れもせぬ度胸 ☆ | 貞風
|
3点 かたつむり朝露のごと転げ落ち | 三甫
|
3点 霊山はまだ開かれず月の山 | 幸風
|
3点 憧れと試練の劔山開き | 越庵
|
2点 我が胸の乾きおぼえる青嵐 ☆☆ | 弁慶
|
他の2点句 ‥‥ 5句 |
1 点 句 ‥‥11句(うち特選2) |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
互選数に場外選は含みません。
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第59回句会
2015年3月27日(金) 於 :学士会館
兼 題:春めく、朧、雛祭、亀鳴く、菜の花。当季雑詠。
会員の互選の結果です。選者の配列順は俳号の50音順です。
(次回以降一人ずつ繰り下げます) |
☆ お気づきの点がありましたらご連絡ください ☆
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<合田三鬼堂選> |
葉一枚残し留守居の桜餅 ☆ | 如雨
|
紅つけて官女姿の雛まつり | 竹林
|
我知らぬ妻の少女期雛祭 | 游悦
|
菜の花に色をゆづりて昼の月 | 如雨
|
春めくや珈琲を置く外の卓 | 如雨
|
<伊東興山 選> |
廃村は菜の花色に染まりをり ☆ | 柏葉
|
菜の花の中を笑顔の肩車 | 游悦
|
津波の跡隠して浮かぶおぼろ月 | 竹林 |
葉一枚残し留守居の桜餅 | 如雨
|
我知らぬ妻の少女期雛祭 | 游悦
|
<三浦三甫 選> |
菜の花に色をゆづりて昼の月 ☆ | 如雨
|
沈む陽をおぼろに映す能登の海 | 興山
|
我知らぬ妻の少女期雛祭 | 游悦
|
初々しく手を組む二人初燕 | 貞風
|
菜の花や杖を休めて老法師 | 三鬼堂
|
<岩渕如雨 選> |
津波の跡隠して浮かぶおぼろ月 ☆ | 竹林
|
亀鳴きてふと思い出す忘れ事 | 興山
|
春疾風磔刑像の少し揺る | 柏葉
|
菜の花や杖を休めて老法師 | 三鬼堂
|
春めいて香りを捲る新刊書 | 弁慶
|
<内山竹林 選> |
廃村は菜の花色に染まりをり ☆ | 柏葉
|
菜の花や富士を引っ張る相模灘 | 弁慶
|
菜の花に色をゆづりて昼の月 | 如雨
|
迷い道迷いつつ往き蕗の薹 | 柏葉
|
春疾風磔刑像の少し揺る | 柏葉
|
<松本貞風 選> |
廃村は菜の花色に染まりをり ☆ | 柏葉
|
菜の花の中を笑顔の肩車 | 游悦
|
我知らぬ妻の少女期雛祭 | 游悦
|
津波の跡隠して浮かぶおぼろ月 | 竹林
|
葉一枚残し留守居の桜餅 | 如雨
|
<深谷柏葉 選> |
端山消え夕星ひとつおぼろかな ☆ | 如雨 |
沈む陽をおぼろに映す能登の海 | 興山
|
あな尊母の作りし雛かな | 越庵
|
菜の花に色をゆづりて昼の月 | 如雨
|
葉一枚残し留守居の桜餅 | 如雨
|
<武蔵弁慶 選> |
大宰府の杜の静寂や亀鳴けり ☆ | 柏葉
|
亀鳴くやあと百年は生くるとぞ | 游悦
|
春めけば3・11を思い出す | 三甫
|
亀鳴きてふと思い出す忘れ事 | 興山
|
春疾風磔刑像の少し揺る | 柏葉
|
<奥山游悦 選> |
廃村は菜の花色に染まりをり ☆ | 柏葉
|
沈む陽をおぼろに映す能登の海 | 興山
|
太宰府の杜の静寂しじまや亀鳴けり | 柏葉
|
春疾風磔刑像の少し揺る | 柏葉
|
春めきて心の空き巣兆しけり | 柏葉
|
<平山越庵 選> |
端山消え夕星ひとつおぼろかな ☆ | 如雨 |
太宰府の杜の静寂しじまや亀鳴けり | 柏葉
|
春めきて和船の手入れ柳橋 | 三鬼堂
|
沈む陽をおぼろに映す能登の海 | 興山
|
廃村は菜の花色に染まりをり | 柏葉
|
< 鈴木蓮囲池 場外選> |
菜の花に色をゆづりて昼の月 ☆ | 如雨
|
春疾風磔刑像の少し揺る ☆ | 柏葉
|
葉一枚残し留守居の桜餅 ☆ | 如雨
|
沈む陽をおぼろに映す能登の海 | 興山
|
太宰府の杜の静寂や亀鳴けり | 柏葉
|
古書店の棚に居並ぶ雛人形 | 弁慶
|
春めきて香りを捲る新刊書 | 弁慶
|
廃村は菜の花色に染まりをり | 柏葉
|
|
|
<高点句再掲> |
5点 廃村は菜の花色に染まりをり ☆☆☆☆ | 柏葉
|
4点 菜の花に色をゆづりて昼の月 ☆ | 如雨
|
4点 葉一枚残し留守居の桜餅 ☆ | 如雨
|
4点 我知らぬ妻の少女期雛祭 | 游悦
|
4点 沈む陽をおぼろに映す能登の海 | 興山
|
4点 春疾風磔刑像の少し揺る | 柏葉
|
3点 津波の跡隠して浮かぶおぼろ月 ☆ | 竹林
|
3点 太宰府の杜の静寂や亀鳴けり ☆ | 柏葉
|
2点 端山消え夕星ひとつおぼろかな ☆☆ | 如雨
|
他の2点句 ‥‥ 3句 |
1 点 句 ‥‥11句(うち特選0) |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆☆は多重特選)
2点句は特選に選ばれたのみ掲出。互選数に場外選は含んでいません。
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乙未 
第58回句会
2015年1月23日(金) 於 :学士会館
兼 題:葉牡丹、鮟鱇、マスク、霙、眠り(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。選者の配列順は俳号の50音順です。
(次回以降一人ずつ繰り下げます) |
創設会員三鬼堂さんも加わり、ほぼフルメンバー11人の出席で盛会でした。
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<小林幸風 選> |
長生きの秘訣聞かれる年始め ☆ | 三鬼堂
|
枯木立空の蒼さを覆ひけり | 柏葉
|
鱈汁の鍋を行き交う国ことば | 越庵
|
眠る子の重きに笑みて初詣 | 如雨
|
寒に入るふる里を見に上野駅 | 如雨
|
<合田三鬼堂 選> |
眠る子の重きに笑みて初詣 ☆ | 如雨
|
声なくてマスクの動く会釈かな | 如雨
|
眠る間も芳香残さぬ雪女 | 越庵
|
待たるるははるの汐の音眠る海 | 柏葉
|
鮟鱇の鍋も戻りぬ六角堂 | 幸風
|
<三浦三甫 選> |
長生きの秘訣聞かれる年始め ☆ | 三鬼堂
|
恋心みぞれに遭ひし神楽坂 | 三鬼堂
|
マスク越し美しき人書にふける | 竹林
|
あの時が最後の別れ霙の夜 | 游悦
|
里山の田んぼにポツリ古案山子 | 竹林
|
<岩渕如雨 選> |
幾千の眠りし磯に冬の波 ☆ | 竹林
|
葉牡丹の庭越しに聞く祝詞かな | 柏葉
|
目礼の近さ気付かぬ深マスク | 越庵
|
鮟鱇を食らひ舌鋒おさまりぬ | 游悦
|
葉牡丹の渦は光を巻き込みて | 游悦
|
<内山竹林 選> |
大マスク眼力強きご挨拶 ☆ | 柏葉
|
人も樹も皆老いてゆき山眠る | 游悦
|
幾千の初日真紅のピラカンサ | 貞風
|
説明会居並ぶマスク同意せず | 游悦
|
眠る子の重きに笑みて初詣 | 如雨
|
<松本貞風 選> |
眠る子の重きに笑みて初詣 ☆ | 如雨
|
名泉や湯船に眠る雪見酒 | 三鬼堂
|
恋心みぞれに遭ひし神楽坂 | 三鬼堂
|
目礼の近さ気付かぬ深マスク | 越庵
|
鮟鱇を食らひ舌鋒おさまりぬ | 游悦
|
<深谷柏葉 選> |
葉牡丹の渦は光を巻き込みて ☆ | 游悦
|
声なくてマスクの動く会釈かな | 如雨
|
鮟鱇の鍋も戻りぬ六角堂 | 幸風
|
説明会居並ぶマスク同意せず | 游悦
|
眠る子の重きに笑みて初詣 | 如雨
|
<武蔵弁慶 選> |
あの時が最後の別れ霙の夜 ☆ | 游悦
|
手にスマホマスクマスクのラッシュアワー | 幸風
|
鮟鱇を食し帰りは水戸始発 | 三鬼堂
|
葉牡丹の渦は光を巻き込みて | 游悦
|
鮟鱇の鍋も戻りぬ六角堂 | 幸風
|
<奥山游悦 選> |
目礼の近さ気付かぬ深マスク ☆ | 越庵
|
葉牡丹の庭越しに聞く祝詞かな | 柏葉
|
恋心みぞれに遭ひし神楽坂 | 三鬼堂
|
声なくてマスクの動く会釈かな | 如雨
|
鮟鱇も磔イエスも咎なくて | 如雨
|
<平山越庵 選> |
葉牡丹の渦は光を巻き込みて ☆ | 游悦
|
柚子の湯も借り湯の如く住まいおり | 幸風
|
鮟鱇を食らひ舌鋒おさまりぬ | 游悦
|
説明会居並ぶマスク同意せず | 游悦
|
投函の帰りは霙行きは雨 | 貞風
|
<伊東興山 選> |
説明会居並ぶマスク同意せず ☆ | 游悦
|
人も樹も皆老いてゆき山眠る | 游悦
|
眠る間も芳香残さぬ雪女 | 越庵
|
霙降り街の片隅二人連れ | 三甫
|
待たるるははるの汐の音眠る海 | 柏葉
|
< 鈴木蓮囲池 場外選> |
人も樹も皆老いてゆき山眠る | 游悦
|
恋心みぞれに遭ひし神楽坂 | 三鬼堂
|
幾千の眠りし磯に冬の波 | 竹林
|
葉牡丹に一粒の水輝けり | 越庵
|
葉牡丹の渦は光を巻き込みて | 游悦
|
鮟鱇を食らひ舌鋒おさまりぬ | 游悦
|
幾千の初日真紅のピラカンサ | 貞風
|
説明会居並ぶマスク同意せず | 游悦
|
|
< 近 詠 > |
|
|
晩学の辞書を引く手の悴める | 蓮囲池
|
行く路のはるかに遠く寒の夜 | ―〃―
|
<高点句再掲> |
5点 眠る子の重きに笑みて初詣 ☆☆ | 如雨
|
4点 葉牡丹の渦は光を巻き込みて ☆☆ | 游悦
|
4点 説明会居並ぶマスク同意せず
☆ | 游悦
|
3点 目礼の近さ気付かぬ深マスク ☆ | 越庵
|
3点 声なくてマスクの動く会釈かな | 如雨
|
3点 恋心みぞれに遭ひし神楽坂 | 三鬼堂
|
3点 鮟鱇の鍋も戻りぬ六角堂 | 幸風
|
3点 鮟鱇を食らひ舌鋒おさまりぬ | 游悦
|
2点 長生きの秘訣聞かれる年始め ☆☆ | 三鬼堂
|
2点 あの時が最後の別れ霙の夜 ☆ | 游悦
|
|
他の2点句 ‥‥ 4句 |
1 点 句 ‥‥15句(うち特選2) |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重特選)
2点句は特選に選ばれたのみ掲出。互選数に場外選は含みません。
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第57回句会
2014年11月28日(金) 於 :学士会館
兼 題:柳葉魚ししゃも、白菜、神楽、冬ざれ、願(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。選者の配列順は俳号の50音順です。
(次回以降一人ずつ繰り下げます) |
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<三浦三甫 選> |
健やかを願う盃年の暮 ☆ | 興山
|
白菜を切る手も清し割烹着 | 幸風
|
冬ざれや人なき道に犬吠える | 興山
|
夜神楽の舞手いささか色好み | 柏葉
|
オホーツク柳葉魚追い込むトドの群 | 竹林
|
<内山竹林 選> |
てんでんここの地は今も冬ざるる ☆ | 幸風
|
天の荒び宥め宥めて山眠る | 柏葉
|
農に嫁し白菜括る日暮まで | 游悦
|
冬ざるる脱原発の願ひかな | 柏葉
|
冬ざるる仮設住宅四囲の山 | 游悦
|
<深谷柏葉 選> |
柳葉魚食み冷を一杯生きている ☆ | 三甫
|
外ッ国の柳葉魚噛みほぎ旅心 | 幸風
|
農に嫁し白菜括る日暮まで | 游悦
|
まったりと篳篥ひちりき鳴りて神楽舞 | 游悦
|
美保の関森へ雲へと神楽歌 | 幸風
|
<奥山游悦 選> |
薪燃えて赤らむ柳葉魚番屋かな ☆ | 興山
|
白菜を切る手も清し割烹着 | 幸風
|
美保の関森へ雲へと神楽歌 | 幸風
|
白菜を漬ける母の手赤い筋 | 三甫
|
貝塚に板碑も放置冬ざるる | 越庵
|
<平山越庵 選> |
美保の関森へ雲へと神楽歌 ☆ | 幸風
|
白菜を切る手も清し割烹着 | 幸風
|
てんでんここの地は今も冬ざるる | 幸風
|
オホーツク柳葉魚追い込むトドの群 | 竹林
|
まったりと篳篥ひちりき鳴りて神楽舞 | 游悦
|
<伊東興山 選> |
白菜を切る手も清し割烹着 ☆ | 幸風
|
太鼓の音野太くはしる里神楽 | 越庵
|
佳き句あれ願縣け祈る冬北斗 | 越庵
|
夜神楽の舞手いささか色好み | 柏葉
|
秋祭り大漁祈願の獅子が舞う | 竹林
|
<小林幸風 選> |
柳葉魚喰うアイヌ文化のおすそわけ ☆ | 越庵
|
農に嫁し白菜括る日暮まで | 游悦
|
山茶花や悟り澄ましてひらり落つ | 弁慶
|
居酒屋で北欧柳葉魚はばきかせ | 三甫
|
夜神楽の舞手いささか色好み | 柏葉
|
<高点句再掲> |
4点 白菜を切る手も清し割烹着 ☆ | 幸風
|
3点 美保の関森へ雲へと神楽歌 ☆ | 幸風
|
3点 農に嫁し白菜括る日暮まで | 游悦
|
3点 夜神楽の舞手いささか色好み | 柏葉
|
2点 てんでんここの地は今も冬ざるる ☆ | 幸風
|
2点 オホーツク柳葉魚追い込むトドの群 | 竹林
|
2点 まったりと篳篥ひちりき鳴りて神楽舞 | 游悦
|
2点 冬ざるる仮設住宅四囲の山 | 游悦
|
互選者が少ないので2点句は全句再掲した |
1 点 句 ‥‥14句(うち特選4) |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。
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第56回句会 
2014年9月26日(金) 於 :学士会館
兼 題:夜長、水澄む、秋扇、落鮎、初紅葉薄紅葉、走る(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。選者の配列順は俳号の50音順です。
(次回以降一人ずつ繰り下げます) |
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<内山竹林 選> |
落鮎の眼まなこに映る山の色 ☆ | 游悦
|
動くてふ劔つるぎの氷河初紅葉 | 越庵
|
峠越す眺望一変初紅葉 | 仲安
|
薄紅葉登り降りの縞模様 | 幸風
|
若衆の背せなで踊りぬ秋団扇 | 柏葉
|
<中野仲安 選> |
捨団扇すてうちわ人影もなき海の家 ☆ | 幸風
|
鮎落ちて山容峨々とゆるぎなく | 柏葉
|
鮎錆びてささらの響く麦や節 | 越庵
|
崩れたる崖に一樹や初紅葉 | 游悦
|
若衆の背せなで踊りぬ秋団扇 | 柏葉
|
<深谷柏葉 選> |
鮎錆びてささらの響く麦や節 ☆ | 越庵
|
梁かわしさ迷いもせず鮎落ちぬ | 興山
|
落鮎の眼まなこに映る山の色 | 游悦
|
あと少し推理楽しむ夜長かな | 仲安
|
崩れたる崖に一樹や初紅葉 | 游悦
|
<奥山游悦 選> |
フィットネス 走る窓越し葉鶏頭 ☆ | 越庵
|
初恋の送り香うれし秋扇 | 竹林
|
若衆の背せなで踊りぬ秋団扇 | 柏葉
|
小松座の喜劇始まる秋扇 | 越庵
|
秋扇や諏訪湖に入りし夕日影 | 柏葉
|
<平山越庵 選> |
崩れたる崖に一樹や初紅葉 ☆ | 游悦
|
梁かわしさ迷いもせず鮎落ちぬ | 興山
|
鬼平の世界に遊ぶ夜長かな | 游悦
|
秋扇や諏訪湖に入りし夕日影 | 柏葉
|
水澄みてバケツの底に兄の居り | 幸風
|
<伊東興山 選> |
フィットネス 走る窓越し葉鶏頭 ☆ | 越庵
|
落鮎の眼まなこに映る山の色 | 游悦
|
動くてふ劔つるぎの氷河初紅葉 | 越庵
|
水澄むや昨夜のことも忘れ居り | 越庵
|
秋来ぬと夜のしじまに虫の声 | 三甫
|
<小林幸風 選> |
梁かわしさ迷いもせず鮎落ちぬ ☆ | 興山
|
落ち鮎のお膳楽しむ老夫婦 | 三甫
|
一夜明けアッと息のむ初紅葉 | 竹林
|
あと少し推理楽しむ夜長かな | 仲安
|
初紅葉眺め走るは奥州路 | 三甫
|
<三浦三甫 選> |
落鮎の眼まなこに映る山の色 ☆ | 游悦
|
捨団扇すてうちわ人影もなき海の家 | 幸風
|
鬼平の世界に遊ぶ夜長かな | 游悦
|
梁かわしさ迷いもせず鮎落ちぬ | 興山
|
あと少し推理楽しむ夜長かな | 仲安
|
<高点句再掲> |
4点 落鮎の眼まなこに映る山の色 ☆☆ | 游悦
|
4点 梁かわしさ迷いもせず鮎落ちぬ ☆ | 興山
|
3点 崩れたる崖に一樹や初紅葉 ☆ | 游悦
|
3点 若衆の背せなで踊りぬ秋団扇 | 柏葉
|
3点 あと少し推理楽しむ夜長かな | 仲安
|
2点 フィットネス 走る窓越し葉鶏頭 ☆☆ | 越庵
|
2点 鮎錆びてささらの響く麦や節 ☆ | 越庵
|
2点 捨団扇すてうちわ人影もなき海の家 ☆ | 幸風
|
他の2点句 ‥‥ 3句 |
1 点 句 ‥‥11句(うち特選0) |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重選)
互選数に場外選は含みません。
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第55回句会
2014年7月25日(金) 於 :学士会館
兼 題:土用、夜店、天道虫、枝豆、飲む(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。選者の配列順は俳号の50音順です。
(次回以降一人ずつ繰り下げます) |
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<中野仲安 選> |
梅雨滂沱国の容かたちの歪みゆく ☆ | 柏葉
|
開きたる嬰の手のひら天道虫 | 游悦
|
滴りに手を添へ憩ふ古寺巡礼 | 柏葉
|
天道虫食べ穴残し蒼天へ | 越庵
|
波うねり雲立ち昇る土用入り | 興山
|
<松本貞風 選> |
梅雨滂沱国の容かたちの歪みゆく ☆ | 柏葉
|
農薬を絶って頼りのてんと虫 | 興山
|
"あがられよ"祖母の呼び声土用波 | 越庵
|
復興の町の賑はひ夜店から | 游悦
|
稚魚豊漁土用鰻の蓋を開け | 幸風
|
<深谷柏葉 選> |
開きたる嬰の手のひら天道虫 ☆ | 游悦
|
枝豆を摘まみ飛び交う国言葉 | 仲安
|
"あがられよ"祖母の呼び声土用波 | 越庵
|
外人の発音は皆エダ・マーメ | 貞風
|
親離れ子離れの途みち夜店かな | 越庵
|
<奥山游悦 選> |
枝豆は産地茹方塩加減 ☆ | 興山
|
買わずとも覗く楽しみ夜店かな | 仲安
|
"あがられよ"祖母の呼び声土用波 | 越庵
|
綿飴の不思議や今も夜店の灯 | 柏葉
|
木漏れ日の葉を点々と天道虫 | 幸風
|
<平山越庵 選> |
梅雨滂沱国の容かたちの歪みゆく ☆ | 柏葉
|
昼下がり何時かまどろむ土用かな | 仲安
|
天道虫葉先を掴みみぎひだり | 弁慶
|
枝豆は産地茹方塩加減 | 興山
|
綿飴の不思議や今も夜店の灯 | 柏葉
|
<伊東興山 選> |
枝豆にふるさと想うあぜの道 ☆ | 竹林
|
開きたる嬰の手のひら天道虫 | 游悦
|
妻と子の浴衣目にしむ夜店かな | 竹林
|
梅雨空の雲間に月が顔を出し | 三甫
|
震災を忘れたような土用波 | 弁慶
|
<小林幸風 選> |
諍ひて禁句飲み込む汗拭ひ ☆ | 仲安
|
農薬を絶って頼りのてんと虫 | 興山
|
息を呑む絶景伽藍夏盛り | 柏葉
|
天道虫ナスに止りて虫を食い | 竹林
|
綿飴の不思議や今も夜店の灯 | 柏葉
|
<三浦三甫 選> |
万緑の滔滔たるや最上川 ☆ | 幸風
|
枝豆を摘まみ飛び交う国言葉 | 仲安
|
ふるき友先ず乾杯に飲むビール | 興山
|
妻と子の浴衣目にしむ夜店かな | 竹林
|
波うねり雲立ち昇る土用入り | 興山
|
<内山竹林 選> |
復興の町の賑はひ夜店から ☆ | 游悦
|
枝豆や空の青さを食べ尽くす | 弁慶
|
波うねり雲立ち昇る土用入り | 興山
|
枝豆は産地茹方塩加減 | 興山
|
木漏れ日の葉を点々と天道虫 | 幸風
|
< 鈴木蓮囲池 場外選> |
開きたる嬰の手のひら天道虫 ☆ | 游悦
|
"あがられよ"祖母の呼び声土用波 ☆ | 越庵
|
枝豆を摘まみ飛び交う国言葉 | 仲安
|
農薬を絶って頼りのてんと虫 | 興山
|
<高点句再掲> |
3点 梅雨滂沱国の容かたちの歪みゆく ☆☆☆ | 柏葉
|
3点 開きたる嬰の手のひら天道虫 ☆ | 游悦
|
3点 枝豆は産地茹方塩加減 ☆ | 興山
|
3点 “あがられよ”祖母の呼び声土用波 | 越庵
|
3点 波うねり雲立ち昇る土用入り | 興山
|
3点 綿飴の不思議や今も夜店の灯 | 柏葉
|
2点 復興の町の賑はひ夜店から ☆ | 游悦
|
|
|
他の2点句 ‥‥ 4句 |
1 点 句 ‥‥17句 |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重選)
2点句は特選に選ばれたのみ再掲。互選数に場外選は含みません。
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第54回句会
2014年5月23日(金) 於 :鬼城草庵
兼 題:鳥曇、根分、遍路、若鮎、草庵(又は鬼城草庵)(要季語)。当季雑詠。
3年ぶりの高崎・鬼城草庵での句会は、会員9名に加えて地元の「櫻草」同人8名の参加を得て盛大に開催されました。
投句各人5句、互選も5句、全85句からの選句はなかなか難しいものがありました。
|
以下は会員と特別参加の 『櫻草』同人の互選の結果です。
選者の配列順は今回は姓号の50音順です。
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
<伊東興山 選> |
鳥曇一羽遅れて北目指す ☆ |
竹林
|
巡るほど魂澄みてゆく遍路かな |
郁子
|
捨て切れず山尚深し遍路道 |
幸風
|
新緑の鬼城草庵師を囲む |
竹林
|
根分けせし隣の庭は花盛り |
仲安 |
<岩渕如雨 選> |
花みづき四片の白き雲となり ☆ |
柏葉
|
桜草根分け重ねし実りかな |
柏葉
|
俗界の重さを乗せて遍路笠 |
游悦
|
鬼城庵句座に等しく夏の風 |
弁慶
|
繭の紡ぎし世界遺産や鳥ぐもり |
柏葉 |
<内山竹林 選> |
桜草根分け重ねし実りかな ☆ |
柏葉
|
鮎の子の遡上待ちわぶ山河かな |
きみえ
|
若鮎の遠くに眩し老いの旅 |
幸風
|
それぞれに思ひを背負ふ遍路かな |
仲安
|
花みづき四片の白き雲となり |
柏葉 |
<奥山游悦 選> |
幕引きとなるや人生遍路道 ☆ |
進
|
根分けして父の思ひ出咲きにけり |
トシ子
|
佐渡ヶ島あのあたりかと鳥曇り |
仲安
|
葉櫻の蔭競ひ合ふ鬼城庵 |
良子
|
鳥曇ですねと交す探鳥会 |
良子 |
<小林幸風 選> |
根分けして父の思ひ出咲きにけり ☆ |
トシ子
|
干し終へて連山見れば鳥曇 |
郁子
|
お遍路の母似の背なや無事祈る |
香林
|
草庵の黒板塀や夏の蝶 |
蒐火
|
春の磯小旗打ち振る始発駅 |
竹林 |
<中野仲安 選> |
夏籠げごもりの草庵精舎の一間かな ☆ |
進
|
幕引きとなるや人生遍路道 |
進
|
鳥曇一羽遅れて北目指す |
竹林
|
古池や根分け菖蒲の花を待つ |
弁慶
|
若鮎よ世は清流と限らざる |
游悦 |
<深谷柏葉 選> |
柵しがらみの縺れ縺れし根分かな ☆ |
進
|
捨て切れず山尚深し遍路道 |
幸風
|
若鮎の美形はやはり血筋かも |
青郎
|
草庵の卓にいくつか夏帽子 |
如雨
|
庭掃いて友待つ庵雪の下 |
良子 |
<松本貞風 選> |
七つ立ち娘脚半の遍路かな ☆ |
蒐火
|
根分して増えたる鉢の置きどころ |
郁子
|
捨て切れず山尚深し遍路道 |
幸風
|
鬼城庵句座に等しく夏の風 |
弁慶
|
俗界の重さを乗せて遍路笠 |
游悦 |
<武蔵弁慶 選> |
我が修羅も老いの兆や鳥雲に ☆ |
進
|
若鮎や羽生結弦の決めポーズ |
トシ子
|
擬餌針を見向きもしないのぼり鮎 |
興山
|
若鮎の遠くに眩し老いの旅 |
幸風
|
宝鐸草ほうちゃくそう庵に灯せる森の色 |
香林 |
以下は特別参加の『櫻草』同人の選です
<木暮 進 選> 櫻草同人 |
桜草根分け重ねし実りかな ☆ |
柏葉
|
根分して増えたる鉢の置きどころ |
郁子
|
捨て切れず山尚深し遍路道 |
幸風
|
厚焼きのたまごふんはり鳥曇 |
青郎
|
鳥曇ドクターヘリを見失う |
貞風 |
<坂口青郎 選> 櫻草同人,当季雑詠句選者 |
内示あり小鮎の光る背と波と ☆ |
如雨
|
芝の上お遍路帰りは足軽く |
興山
|
草庵の卓にいくつか夏帽子 |
如雨
|
桜草根分け重ねし実りかな |
柏葉
|
鳥曇ですねと交す探鳥会 |
良子 |
<佐藤香林 選> 櫻草同人 |
巡るほど魂澄みてゆく遍路かな ☆ |
郁子
|
鮎の子の遡上待ちわぶ山河かな |
きみえ
|
柵しがらみの縺れ縺れし根分かな |
進
|
我が修羅も老いの兆や鳥雲に |
進
|
庭掃いて友待つ庵雪の下 |
良子 |
<高橋良子 選> 櫻草同人 |
俗界の重さを乗せて遍路笠 ☆ |
游悦
|
薫風や再会に涌く草の庵 |
郁子
|
根分して増えたる鉢の置きどころ |
郁子
|
若鮎の遠くに眩し老いの旅 |
幸風
|
我が修羅も老いの兆や鳥雲に |
進 |
<野口きみえ選> 櫻草同人 |
若鮎や羽生結弦の決めポーズ ☆ |
トシ子
|
若鮎の遠くに眩し老いの旅 |
幸風
|
暮なずむ清流に飛ぶ若き鮎 |
竹林
|
バラの花皇后さまのお気遣い |
貞風
|
庭掃いて友待つ庵雪の下 |
良子 |
<樋口トシ子選> 櫻草同人 |
俗界の重さを乗せて遍路笠 ☆ |
游悦
|
鮎の子の遡上待ちわぶ山河かな |
きみえ
|
佐渡ヶ島あのあたりかと鳥曇り |
仲安
|
鳥雲や流罪の島に大落暉 |
弁慶
|
十一番札所で挫折我が遍路 |
良子 |
<福島蒐火 選> 櫻草同人 |
鳥曇ですねと交す探鳥会 ☆ |
良子
|
夏籠げごもりの草庵精舎の一間かな |
進
|
バラの花皇后さまのお気遣い |
貞風
|
内示あり小鮎の光る背と波と |
如雨
|
ゴム長の音も吸ひ込む植田かな |
游悦 |
<村上郁子 選> 櫻草同人,代表代行,課題句選者 |
若鮎や羽生結弦の決めポーズ ☆ |
トシ子
|
少年の恋は一途や鳥曇 |
香林
|
草庵に風の音聞く聖五月 |
柏葉
|
ゴム長の音も吸ひ込む植田かな |
游悦
|
俗界の重さを乗せて遍路笠 |
游悦 |
< 鈴木蓮囲池 場外選> |
それぞれに思ひを背負ふ遍路かな ☆ | 仲安
|
我が修羅も老いの兆や鳥雲に ☆ | 進
|
巡るほど魂澄みてゆく遍路かな ☆ | 郁子
|
俗界の重さを乗せて遍路笠 ☆ | 游悦
|
幕引きとなるや人生遍路道 | 進
|
過ぎしこと皆美しく鳥雲に | 未詳
根分して増えたる鉢の置きどころ | 郁子
| 鳥雲や流罪の島に大落暉 | 弁慶
| 若鮎の瀬頭叩き上り初む | 未詳
巡るほど魂澄みてゆく遍路かな | 郁子
| 春の磯小旗打ち振る始発駅 | 竹林
| 芝に寝てかの日しみじみ鳥曇 | 如雨
| 叡山の鐘の音ひとつ若楓 | 柏葉
| 草庵の卓にいくつか夏帽子 | 如雨
| <未詳>の作者はお申し出ください。 |
|
|
|
< 近 詠 > |
|
| 淋しきは頁を繰る音明け易き | 蓮囲池
| ミレー観て帰りは樟の若葉着て | ―〃―
| ひとつずつ煩悩おろす遍路かな | ―〃―
| 顔つきの少し変りて遍路果つ | ―〃―
| 鳥帰る宿痾も軽うなりゆくか | ―〃―
| | |
<高点句再掲> |
5点 俗界の重さを乗せて遍路笠 ☆☆☆ |
游悦
|
4点 桜草根分け重ねし実りかな ☆☆ |
柏葉
|
4点 若鮎の遠くに眩し老いの旅 |
幸風
|
4点 捨て切れず山尚深し遍路道 |
幸風
|
3点 若鮎や羽生結弦の決めポーズ ☆☆ |
トシ子
|
3点 我が修羅も老いの兆や鳥雲に ☆ |
進
|
3点 鳥曇ですねと交す探鳥会 ☆ |
良子
|
3点 鮎の子の遡上待ちわぶ山河かな |
きみえ
|
3点 根分して増えたる鉢の置きどころ |
郁子
|
3点 庭掃いて友待つ庵雪の下 ☆ |
良子
|
2 点 句 ‥‥13句 |
1 点 句 ‥‥24句 |
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重選)
互選数に場外選は含みません。
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第53回句会
2014年3月28日(金) 於 :学士会館
兼 題:蕗の薹、芽吹く、野焼き、春眠、鳴る(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。選者の配列順は俳号の50音順です。 (次回以降一人ずつ繰り下げます) |
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<松本貞風 選> |
蕗の薹大志を抱く日も在りし ☆ |
弁慶
|
一村をまるごと燻す野焼かな |
游悦
|
一椀に野の彩りや蕗の薹 |
游悦
|
讃美歌の聞こえる窓辺蔦芽吹く |
弁慶
|
野焼きして心の凝しこり燃やしたし |
弁慶 |
<武蔵弁慶 選> |
草千里野焼きの丘に馬駆る ☆ |
竹林
|
帰る人帰らぬ人も春三年 |
貞風
|
春眠や唐の詩人に思い寄せ |
興山
|
鎮魂の鳴る鐘聞くは彼岸入り |
三甫
|
奥入瀬の飛沫に笑みの蕗の薹 |
越庵 |
<奥山游悦 選> |
三月や海から挽歌鳴り響く ☆ |
弁慶
|
草千里野焼きの丘に馬駆る |
竹林
|
帰る人帰らぬ人も春三年 |
貞風
|
煙香けむりかの四辺に渡る野焼かな |
幸風
|
先ず欅次に芽吹くは銀杏かな |
興山 |
<平山越庵 選> |
三月や海から挽歌鳴り響く ☆ |
弁慶
|
蕗の薹香りと苦み箸の友 |
仲安
|
一村をまるごと燻す野焼かな |
游悦
|
甘美なる仏の誘ひ春眠す |
游悦
|
讃美歌の聞こえる窓辺蔦芽吹く |
弁慶 |
<伊東興山 選> |
奥入瀬の飛沫に笑みの蕗の薹 ☆ |
越庵
|
雪深し木の芽ふくらみ時を待つ |
竹林
|
鎮魂の鳴る鐘聞くは彼岸入り |
三甫
|
山肌を芽吹く木きの葉で薄化粧 |
仲安 |
<小林幸風 選> |
憂き多く春の眠りの浅きこと ☆ |
弁慶
|
帰る人帰らぬ人も春三年 |
貞風
|
甘美なる仏の誘ひ春眠す |
游悦
|
山肌を芽吹く木きの葉で薄化粧 |
仲安
|
蕗の薹大志を抱く日も在りし |
弁慶 |
<三浦三甫 選> |
春の海鎮魂の鐘鳴り渡る ☆ |
貞風
|
春眠や唐の詩人に思い寄せ |
興山
|
一椀に野の彩りや蕗の薹 |
游悦
|
三月や海から挽歌鳴り響く |
弁慶
|
芽吹かんとする老桐に風やさし |
游悦 |
<内山竹林 選> |
魚知るや被災の海も春の海 ☆ |
幸風
|
風が鳴り枝が音たて春疾風はやて |
興山
|
一村をまるごと燻す野焼かな |
游悦
|
春眠や思いの人と夢の中 |
仲安
|
蕗の薹大志を抱く日も在りし |
弁慶 |
<中野仲安 選> |
一村をまるごと燻す野焼かな ☆ |
游悦
|
一椀に野の彩りや蕗の薹 |
游悦
|
春の海鎮魂の鐘鳴り渡る |
貞風
|
春眠に心身ゆだね夢心地 |
三甫
|
ほろ苦き旬の味する蕗の薹 |
興山
|
|
|
< 鈴木蓮囲池 場外選> |
帰る人帰らぬ人も春三年 ☆ |
貞風
|
幾度の安全神話蕗の薹 ☆ |
貞風
|
草千里野焼きの丘に馬駆る |
竹林
|
一村をまるごと燻す野焼かな |
游悦
|
伸し餅を浮かべる如く鵠こう眠る |
越庵
|
一椀に野の彩りや蕗の薹 |
游悦
|
鎮魂の鳴る鐘聞くは彼岸入り |
三甫
|
春の海鎮魂の鐘鳴り渡る |
貞風
|
讃美歌の聞こえる窓辺蔦芽吹く |
弁慶 |
浮き浮きと人も芽吹きぬ縄のれん |
未詳
芽吹かんとする老桐に風やさし |
游悦
|
|
| |
|
< 近 詠 > |
|
|
凛とした梅一輪を惜しむかな |
蓮囲池
|
落椿紅の気品を失わず |
―〃―
|
|
|
△TOP
嫁が君 
第52回句会
2014年1月24日(金) 於 :学士会館
兼 題:寒雀(初雀)、大根、初詣、寝正月、魚(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。選者の配列順は俳号の50音順です。 (次回以降一人ずつ繰り下げます) |
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
特選以外は原則清記順の記載で、順位ではありません。
<深谷柏葉 選> |
凍て月も住めば都かかぐや姫 ☆ |
貞風
|
人気なき末社への路初詣 |
如雨
|
携帯をマナーモードに寝正月 |
貞風
|
炉語りに自慢の魚拓高々と |
游悦
|
初競りや祝儀の高値魚うを知らず |
如雨 |
<武蔵弁慶 選> |
薄氷を透して泳ぐ魚の群 ☆ |
興山
|
初詣柏手響く杉木立 |
幸風
|
玉砂利の音連綿と初詣 |
游悦
|
凍て月も住めば都かかぐや姫 |
貞風
|
炉語りに自慢の魚拓高々と |
游悦 |
<奥山游悦 選> |
ほろ酔ひて蝋梅の香に躓つまづけり ☆ |
柏葉
|
人気なき末社への路初詣 |
如雨
|
冬日入る針重なりし時計台 |
貞風
|
淡雪に相合傘の黒と白 |
越庵
|
厨より姉の恩沢鰤大根 |
越庵
|
神籤引く児の顔やさし初社はつやしろ |
柏葉 |
<平山越庵 選> |
故郷の山河は重き初詣 ☆ |
貞風
|
富士に鷹昼に賜はる寝正月 |
柏葉
|
数十羽波に霧にと寒雀 |
幸風
|
初競りや祝儀の高値魚知らず |
如雨
|
朝市の粥の大根ほろ苦し |
仲安 |
<伊東興山 選> |
小吉と出ても笑顔で初詣 ☆ |
仲安
|
初雀一瞬にして飛び去りぬ |
幸風
|
淡雪に相合傘の黒と白 |
越庵
|
何処へ行く落穂くわえて寒雀 |
三甫
|
初競りや祝儀の高値魚知らず |
如雨 |
<小林幸風 選> |
玉砂利の音連綿と初詣 ☆ |
游悦
|
寝正月幾度ラジオの「春の海」 |
如雨
|
目覚しは己が鼾の寝正月 |
如雨
|
みちのくの風の匂ひや干し大根 |
游悦
|
朝市の粥の大根ほろ苦し |
仲安 |
<三浦三甫 選> |
初競りや祝儀の高値魚知らず ☆ |
如雨
|
初詣柏手響く杉木立 |
幸風
|
またひとつ馬齢重ねて寝正月 |
仲安
|
炉語りに自慢の魚拓高々と |
游悦
|
味滲みて象牙色した大根や |
興山 |
<岩渕如雨 選> |
富士に鷹昼に賜はる寝正月 ☆ |
柏葉
|
冬日入る針重なりし時計台 |
貞風
|
炉語りに自慢の魚拓高々と |
游悦
|
ほろ酔ひて蝋梅の香に躓けり |
柏葉
|
みちのくの風の匂ひや干大根 |
游悦 |
<内山竹林 選> |
孫等去り平生戻る寝正月 ☆ |
越庵
|
炉語りに自慢の魚拓高々と |
游悦
|
ほろ酔ひて蝋梅の香に躓けり |
柏葉
|
薄氷を透して泳ぐ魚の群 |
興山
|
初競りや祝儀の高値魚知らず |
如雨 |
<中野仲安 選> |
充電も放電もせり寝正月 ☆ |
游悦
|
日溜まりをわがもの顔に寒雀 |
柏葉
|
山眠る除染の袋黒々と |
竹林
|
味滲みて象牙色した大根や |
興山
|
初競りや祝儀の高値魚知らず |
如雨 |
<松本貞風 選> |
玉砂利の音連綿と初詣 ☆ |
游悦
|
寝正月幾度ラジオの「春の海」 |
如雨
|
なすべきを二年と決めて初詣 |
越庵
|
炉語りに自慢の魚拓高々と |
游悦
|
山眠る除染の袋黒々と |
竹林 |
< 鈴木蓮囲池 場外選> |
冬日入る針重なりし時計台 ☆ |
貞風
|
炉語りに自慢の魚拓高々と ☆ |
游悦
|
みちのくの風の匂ひや干し大根 ☆ |
游悦
|
山眠る除染の袋黒々と |
竹林
|
進むべき道を求めて初詣 |
弁慶
|
剱崎魚三浦岬に春を呼ぶ |
竹林
|
|
< 近 詠 > |
|
|
大根すだれ隣り合わせに柿すだれ |
蓮囲池
|
小吉を引き欲ばらぬ喜寿の春 |
―〃―
|
新参の氏子となりて初詣 |
―〃―
|
寒雀夫婦で守る無人駅 |
―〃―
|
大寒の口笛凍てる駅出口 |
―〃― |
△TOP
これまでの例会の開催日、兼題等は「
開催記録」にまとめてあります。
|
< 会 員 > |
|
谿 聲 :
| 村上 幹也 (主宰) |
越 庵 :
| 平山 隆一 |
興 山 :
| 伊東 興三 |
幸 風 :
| 小林 幸司 |
|
三鬼堂 :
| 合田 俊知 |
三 甫 :
| 三浦 器允 |
如 雨 :
| 岩渕 上 |
竹 風 :
| 加賀美 一 |
竹 林 :
| 内山 武司 |
貞 風 :
| 松本 貞 |
柏 葉 :
| 深谷 武 |
弁 慶 :
| 武蔵 好彦 |
游 悦 :
| 奥山 興悦 |
蓮囲池 :
| 鈴木 錬一 |
|
啓 窓 :
| 高橋 啓悟 |
仲 安 :
| 中野 安弘 |
|
(俳号50音順) |
△TOP
240206、例会記録ⅩⅡのLink追加。