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このほかの例会記録
例会記録Ⅰ | 第 1~ 9回('05/ 7~'06/11) |
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例会記録Ⅶ | 第61~69回('15/ 7~'16/11) |
例会記録Ⅱ | 第10~20回('07/ 1~'08/ 9) |
|
例会記録Ⅷ | 第70~78回('17/ 1~'18/ 5) |
例会記録Ⅲ | 第21~30回('08/11~'10/ 5) |
|
例会記録Ⅸ | 第79~87回('18/ 7~'19/11)
td> |
例会記録Ⅳ | 第31~40回('10/ 7~'12/ 1) |
|
例会記録Ⅹ | 第88~99回('20/ 1~'21/11) |
例会記録Ⅴ | 第41~51回('12/ 3~'13/11) |
|
例会記録ⅩⅠ | 第100~111回('22/ 1~'23/11) |
例会記録Ⅵ | 第52~60回('14/ 1~'15/ 5) |
|
例会記録ⅩⅡ | 第111~………回('24/ 1~……) |
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第40回句会
2012年1月27日(金) 於 :学士会館
兼 題:どんど・左義長、若水、枯蓮、初春、安達太良(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。 選者の配列順は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます) |
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
<奥山游悦 選> |
踏み跡の形さまざまどんとかな ☆ | 越庵
|
村継がな若きが混じるどんと焼き | 蓮囲池
|
安達太良の頭上に冠冬星座 | 仲安
|
穏やかな日和もありぬ枯蓮 | 如雨
|
慣れという恐さを残し年逝けり | 柏葉
|
初デートどんど炎に燃えにけり | 貞風
|
<鈴木蓮囲池 選> |
風花や仮設へ二、三文を書く ☆ | 貞風
|
どんどの炎災ひの宙燃え尽くす | 柏葉
|
若水を汲みて初心を思い出す | 三甫
|
如月に千の風舞う津波の浜 | 竹林
|
枯蓮や水面の雲の流れ行く | 不明
|
左義長や懐旧の火を立ち上ぐる | 如雨
|
<平山越庵 選> |
御仏の心のままに枯蓮 ☆ | 貞風
|
初春や千潮乗り来る九十九里 | 蓮囲池
|
城跡の若水汲んで昂れり | 弁慶
|
如月に千の風舞う津波の浜 | 竹林
|
風花や仮設へ二、三文を書く | 貞風
|
左義長や懐旧の火を立ち上ぐる | 如雨
|
<高橋啓窓 選> |
安達太良は智恵子の空よ初霞 ☆ | 柏葉
|
初春や千潮乗り来る九十九里 | 蓮囲池
|
辰年を迎える若井ありがたし | 越庵
|
初春や青松白砂波静か | 仲安
|
城跡の若水汲んで昂れり | 弁慶
|
被災地に祈りよ届けどんと焼き | 幸風
|
<小林幸風 選> |
風花や仮設へ二、三文を書く ☆ | 貞風
|
左義長の火の粉の舞ふや杜の闇 | 游悦
|
初春や親と迎へし日の遥か | 如雨
|
どんと祭自治会総出賀詞の宴 | 竹林
|
穏やかな日和もありぬ枯蓮 | 如雨
|
松飾りどんとに投げて焼きいもが | 竹林
|
<三浦三甫 選> |
初春や青松白砂波静か ☆ | 仲安
|
若水の満ちたる桶や山の宿 | 游悦
|
枯蓮の池に差し込む夕日かな | 啓窓
|
左義長の火の粉の舞ふや杜の闇 | 游悦
|
山あいの雪の中から福寿草 | 啓窓
|
風花や仮設へ二、三文を書く | 貞風
|
<岩渕如雨 選> |
踏み跡の形さまざまどんとかな ☆ | 越庵
|
左義長の火の粉の舞ふや杜の闇 | 游悦
|
なにごともなき幸せや松七日 | 柏葉
|
初春やふくしまからの留守電話 | 貞風
|
蓮枯や不忍池のレクイエム | 幸風
|
初春や三陸の海鎮もりて | 游悦
|
<内山竹林 選> |
初春や三陸の海鎮もりて ☆ | 游悦
|
村継がな若きが混じるどんと焼き | 蓮囲池
|
手水鉢若水満ちて月の影 | 仲安
|
箱根路の初春飾る山の神 | 三甫
|
山あいの雪の中から福寿草 | 啓窓
|
安達太良は智恵子の空よ初霞 | 柏葉
|
<中野仲安 選> |
湧き出る決意新たに若井汲む ☆ | 蓮囲池
|
枯蓮に齢をよせて年を越す | 三甫
|
どんどの炎災ひの宙燃え尽くす | 柏葉
|
初春や三陸の海鎮もりて | 游悦
|
御仏の心のままに枯蓮 | 貞風
|
被災地に祈りよ届けどんと焼き | 幸風
|
<松本貞風 選> |
吉凶を裏返したし去年今年 ☆ | 如雨
|
若水の満ち足る桶や山の宿 | 游悦
|
初春や親と迎へし日の遥か | 如雨
|
如月に千の風舞う津波の浜 | 竹林
|
刀折れや尽き果てて枯蓮 | 蓮囲池
|
初春や年年富士の遠くなり | 柏葉
|
<深谷柏葉 選> |
湧き出る決意新たに若井汲む ☆ | 蓮囲池
|
初春や千潮乗り来る九十九里 | 蓮囲池
|
初春や伊勢詣でより始めたり | 幸風
|
穏やかな日和もありぬ枯蓮 | 如雨
|
風花や仮設へ二、三文を書く | 貞風
|
刀折れや尽き果てて枯蓮 | 蓮囲池
|
<武蔵弁慶 選> |
安達太良や抱かれてみたし雪女 ☆ | 越庵
|
枯蓮やいつか我が身のたどる道 | 游悦
|
初春やどちらが似たか友と神 | 越庵
|
豊かなる根埋む泥田蓮枯るる | 如雨
|
御仏の心のままに枯蓮 | 貞風
|
被災地に祈りよ届けどんと焼き | 幸風
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<互選句まとめ> |
5点 風花や仮設へ二,三文を書く
☆☆ | 貞風
|
3点 御仏の心のままに枯蓮 ☆ | 貞風
|
3点 初春や三陸の海鎮もりて ☆ | 游悦
|
3点 初春や千潮乗り来る九十九里
| 蓮囲池
|
3点 左義長の火の粉の舞ふや杜の闇
| 游悦
|
3点 如月に千の風舞う津波の浜
| 竹林
|
3点 穏やかな日和もありぬ枯蓮
| 如雨
|
3点 被災地に祈りよ届けどんと焼き
| 幸風
|
2点 踏み跡の形さまざまどんとかな
☆☆ | 越庵
|
2点 湧き出る決意新たに若井汲む
☆☆ | 蓮囲池
|
2点 安達太良は智恵子の空よ初霞
☆ | 柏葉
|
2点 初春や青松白砂波静か ☆ | 仲安
|
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他の2点句 ‥‥ 8句
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1 点 句 ‥‥ 22句
|
(うち特選句 ‥‥ 2句)
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第39回句会
2011年11月25日(金) 於 :学士会館
兼 題:珊瑚草、綿虫、秋祭、栗、遊(要季語)。当季雑詠。
'11年9月29日開催の『櫻草』同人会総会で、奥山游悦さんが同人に推挙されました。
会員の互選の結果です。 選者の配列順は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます) |
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
<鈴木蓮囲池 選> |
綿虫や失意の避難八ヶ月 ☆ | 貞風
|
綿虫やふわりと禍福受け流す | 弁慶
|
栗拾い子らの手にする線量計 | 三甫
|
秋祭どどどんどんと遠太鼓 | 游悦
|
オホーツク紅を極める珊瑚草 | 興山
|
<平山越庵 選> |
綿虫をもろ手で囲み話しかけ ☆ | 貞風
|
遊びから新発見や星月夜 | 興山
|
足るを知る心がありて栗の飯 | 弁慶
|
秋祭どどどんどんと遠太鼓 | 游悦
|
オホーツク荒ぶるきざし珊瑚草 | 蓮囲池
|
<高橋啓窓 選> |
秋祭郷は無人の原子村 ☆ | 貞風
|
美しき人在りし街雪化粧 | 竹林 |
被曝地の栗誰に季を告げるべき | 蓮囲池
|
オホーツクの海青々し珊瑚草 | 仲安
|
砂浜を朱に染めつくす珊瑚草 | 游悦
|
<伊東興山 選> |
珊瑚草まだ見ぬ装ひ夢に見る ☆ | 弁慶
|
栗飯をよそふ妻の手渋に染み | 仲安
|
代替わり疎遠になりし秋祭 | 越庵
|
秋祭宴の膳に主なく | 竹林
|
綿虫や消え行く命手のひらに | 仲安
|
<三浦三甫 選> |
豊穣を祝ふ獅子舞秋祭 ☆ | 仲安
|
綿虫やふわりと禍福受け流す | 弁慶
|
四世代家族の囲む栗ご飯 | 游悦
|
美しき人在りし街雪化粧 | 竹林
|
野に遊びハイネを読んで秋深し | 游悦
|
<内山竹林 選> |
栗飯をよそふ妻の手渋に染み ☆ | 仲安
|
豊穣を祝ふ獅子舞秋祭 | 仲安
|
四世代家族の囲む栗ご飯 | 游悦
|
能取湖や夕日に映える珊瑚草 | 啓窓
|
オホーツク紅を極める珊瑚草 | 興山
|
<中野仲安 選> |
遊ぶ気も失せて避難の秋暮るる ☆ | 貞風
|
栗拾ふふと母の声拾いけり | 蓮囲池
|
東慶寺綿虫遊ぶ恩師の碑 | 竹林
|
半生の繰り言独り栗をむく | 蓮囲池
|
被曝地の栗誰に季を告げるべき | 蓮囲池
|
<松本貞風 選> |
綿虫やふわりと禍福受け流す ☆ | 弁慶
|
代替わり疎遠になりし秋祭 | 越庵
|
栗つづく常陸の国をさ迷えり | 越庵
|
オホーツクの色なき海よ珊瑚草 | 柏葉
|
被曝避け遊ぶ子らなし行く秋野 | 仲安
|
<深谷柏葉 選> |
秋祭宴の膳に主なく ☆ | 竹林
|
綿虫やふわりと禍福受け流す | 弁慶
|
四世代家族の囲む栗ご飯 | 游悦
|
足るを知る心がありて栗の飯 | 弁慶
|
オホーツク荒ぶるきざし珊瑚草 | 蓮囲池
|
<武蔵弁慶 選> |
綿虫や消え行く命手のひらに ☆ | 仲安
|
秋祭郷は無人の原子村 | 貞風
|
栗拾い子らの手にする線量計 | 三甫
|
綿虫を追いかけさわぐ子らの声 | 啓窓
|
オホーツク紅を極める珊瑚草 | 興山
|
<奥山游悦 選> |
綿虫や消え行く命手のひらに ☆ | 仲安
|
綿虫やふわりと禍福受け流す | 弁慶
|
栗飯をよそふ妻の手渋に染み | 仲安
|
美しき人在りし街雪化粧 | 竹林
|
オホーツク荒ぶるきざし珊瑚草 | 蓮囲池
|
HP更新用に貞風幹事から毎回投句全句を送っていただいております。場外かつ事後ですが、小生も選のようなことをやってみました。お邪魔でしょうがご宥恕くださいますよう。 |
<岩渕如雨 場外選> |
秋祭郷は無人の原子村 | 貞風
|
綿虫の重たき空を舞ふ日かな | 柏葉
|
半生の繰り言独り栗をむく | 蓮囲池
|
オホーツクの色なき海よ珊瑚草 | 柏葉
|
被曝地の栗誰に季を告げるべき | 蓮囲池
|
<互選句まとめ> |
5点 綿虫やふわりと禍福受け流す ☆ | 弁慶
|
3点 綿虫や消え行く命手のひらに ☆☆ | 仲安
|
3点 栗飯をよそふ妻の手渋に染み ☆ | 仲安
|
3点 四世代家族の囲む栗ご飯
| 游悦
|
3点 美しき人在りし街雪化粧 | 竹林
|
3点 オホーツク荒ぶるきざし珊瑚草
| 蓮囲池
|
3点 オホーツク紅を極める珊瑚草
| 興山
|
2点 豊穣を祝ふ獅子舞秋祭 ☆ | 仲安
|
2点 秋祭郷は無人の原子村 ☆ | 貞風
|
2点 秋祭宴の膳に主なく ☆ | 竹林
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他の2点句 ‥‥ 5句
|
1 点 句 ‥‥ 16句
|
(うち特選句 ‥‥ 3句)
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☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重選)
2点句は特選に選ばれたもののみ記載。
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第38回句会
2011年9月22日(金) 於 :学士会館
兼 題:露草(月草)、虫(蟲)、天の川、秋思、立(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。 選者の配列順は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます) |
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
<平山越庵 選> |
絵筆置き故郷の被曝秋思ふ ☆ | 仲安
|
露草に孤高の貌や無縁墓 | 蓮囲池
|
故郷は立ち入り禁止野分入る | 貞風
|
ハタと止む虫の音さては恋成就 | 貞風
|
節電の街ひと筋に天の川 | 蓮囲池
|
<高橋啓窓 選> |
露草や目立たぬ装ひ母の影 ☆ | 弁慶
|
こちら地球生死の星よ天の川 | 貞風
|
天の川能登の御陣乗遠く聞く | 柏葉
|
末法の世とも覚える秋思かな | 蓮囲池
|
屋根たたく雨音止みて虫の声 | 仲安
|
<三浦三甫 選> |
安達太良の智恵子の空に銀河澄む ☆ | 弁慶
|
ローカル線秋風乗せて田を走る | 弁慶
|
野生化を拗ねてはならじ月見草 | 越庵
|
立待の雲に翳りて酔ひ少し | 柏葉
|
子を託す線量計や秋の宿 | 貞風
|
<中野仲安 選> |
ふるさとを捨てる子らあり秋立ちぬ ☆ | 弁慶
|
ローカル線秋風乗せて田を走る | 弁慶
|
図書館の窓からひとひら秋思う | 三甫
|
故郷は立ち入り禁止野分入る | 貞風
|
節電の街ひと筋に天の川 | 蓮囲池
|
<松本貞風 選> |
節電の街ひと筋に天の川 ☆ | 蓮囲池
|
野生化を拗ねてはならじ月見草 | 越庵
|
露草に孤高の貌や無縁墓 | 蓮囲池
|
一条の滝流るるや岩立ちて | 仲安
|
末法の世とも覚える秋思かな | 蓮囲池
|
<深谷柏葉 選> |
安達太良の智恵子の空に銀河澄む ☆ | 弁慶
|
慰霊地に銀漢ひとすじ奥黒部 | 越庵
|
露草に孤高の貌や無縁墓 | 蓮囲池
|
山岳野営愁思覚えしはじめなり | 越庵
|
ハタと止む虫の音さては恋成就 | 貞風
|
<武蔵弁慶 選> |
露草に孤高の貌や無縁墓 ☆ | 蓮囲池
|
末枯れ蝉時を尽せし宴かな | 柏葉
|
慰霊地に銀漢ひとすじ奥黒部 | 越庵
|
図書館の窓からひとひら秋思う | 三甫
|
ハタと止む虫の音さては恋成就 | 貞風
|
<鈴木蓮囲池 選> |
当たり前を幸せと知る秋思かな ☆ | 貞風
|
末枯れ蝉時を尽せし宴かな | 柏葉
|
立待の雲に翳りて酔ひ少し | 柏葉
|
子を託す線量計や秋の宿 | 貞風
|
摩周湖や霧が走りて容姿見せ | 啓窓
|
<互選句まとめ> |
4点 露草に孤高の貌や無縁墓 ☆ | 蓮囲池
|
3点 節電の街ひと筋に天の川 ☆ | 蓮囲池
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3点 ハタと止む虫の音さては恋成就 | 貞風
|
2点 安達太良の智恵子の空に銀河澄む
☆☆ | 弁慶
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他の2点句 ‥‥ 9句
|
1 点 句 ‥‥ 10句
|
(うち特選句 ‥‥ 4句)
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☆ 印は互選で特選に選ばれた句です。(☆☆、☆☆☆は多重選)
2点句は特選に選ばれたもののみ記載。
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第37回句会
2011年7月22日(金) 於 :学士会館
兼 題:香水、青嵐、
鬼灯、虹、海(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。 選者の配列順は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます) |
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
<高橋啓窓 選> |
いつの日か渡つてみたい虹の橋 ☆ | 弁慶
|
虹の扉の向うに明日の希望見む | 蓮囲池
|
香水のときめきほのか老いの身に | 蓮囲池
|
鬼灯を鳴らして笑顔おさなごや | 興山
|
香水のほのかな薫り涼をよぶ | 三甫
|
<伊東興山 選> |
鼓笛隊ひるまず進む青嵐 ☆ | 游悦
|
いつの日か渡つてみたい虹の橋 | 弁慶
|
青嵐雲の崩れて山洗ふ | 仲安
|
撫子の揉まれて勁し世界一 | 越庵
|
ナイスオン妨げたるは青嵐 | 三甫
|
<三浦三甫 選> |
青嵐加賀百万石の屋敷門 ☆ | 蓮囲池
|
いつの日か渡つてみたい虹の橋 | 弁慶
|
吾が街を覆う夕虹明日は晴れ | 越庵
|
夏の海幾多の命彷徨える | 弁慶
|
香水をつけて娘の初見合 | 啓窓
|
<中野仲安 選> |
夏の海幾多の命彷徨える ☆ | 弁慶
|
虹の扉の向うに明日の希望見む | 蓮囲池
|
水底に魔人住みゐる夏の海 | 游悦
|
夢覚めてなお人恋し夏の海 | 貞風
|
香水のほのかな薫り涼をよぶ | 三甫
|
<松本貞風 選> |
亡き人の現と願ふ星祭 ☆ | 柏葉
|
豊穣の海よなぞ打ち解けぬ夏の雲 | 柏葉
|
鬼灯市若き二人の誓い合い | 三甫
|
青嵐加賀百万石の屋敷門 | 蓮囲池
|
舟虫が驚き走る海の風 | 興山
|
<深谷柏葉 選> |
青嵐加賀百万石の屋敷門 ☆ | 蓮囲池
|
青嵐雲の崩れて山洗ふ | 仲安
|
香水のときめきほのか老いの身に | 蓮囲池
|
夢覚めてなお人恋し夏の海 | 貞風
|
福島に重き八月六日来る | 貞風
|
<武蔵弁慶 選> |
香水をつけて娘の初見合 ☆ | 啓窓
|
虹を見る子らの頭に放射能 | 三甫
|
鬼灯に郷愁の色夜店の灯 | 蓮囲池
|
炎天の白き記憶や敗戦忌 | 柏葉
|
青嵐加賀百万石の屋敷門 | 蓮囲池
|
<奥山游悦 選> |
撫子の揉まれて勁し世界一 ☆ | 越庵
|
青嵐雲の崩れて山洗ふ | 仲安
|
外航路強き香水擦れ違う | 越庵
|
夢覚めてなお人恋し夏の海 | 貞風
|
福島に重き八月六日来る | 貞風
|
<鈴木蓮囲池 選> |
水底に魔人住みゐる夏の海 ☆ | 游悦
|
?瑰や蝦夷海霧切れてあでやかに | 啓窓
|
夏の海幾多の命彷徨える | 弁慶
|
夏校舎命あふるる町ひとつ | 貞風
|
鼓笛隊ひるまず進む青嵐 | 游悦
|
<平山越庵 選> |
仲見世に煩悩の波青嵐 ☆ | 蓮囲池
|
お先にと香水残し展示会 | 游悦
|
鬼灯の赤く熟せし色気かな | 柏葉
|
虹消えてふともめごともいつか消え | 游悦
|
舟虫が驚き走る海の風 | 興山
|
<互選句まとめ> |
4点 青嵐加賀百万石の屋敷門 ☆☆ | 蓮囲池
|
3点 夏の海幾多の命彷徨える ☆ | 弁慶
|
3点 いつの日か渡つてみたい虹の橋 ☆ | 弁慶
|
3点 青嵐雲の崩れて山洗ふ
| 仲安
|
3点 夢覚めてなお人恋し夏の海 | 貞風
|
2点 撫子の揉まれて勁し世界一 ☆ | 越庵
|
2点 水底に魔人住みゐる夏の海 ☆ | 游悦
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2点 香水をつけて娘の初見合
☆ | 啓窓
|
2点 鼓笛隊ひるまず進む青嵐 ☆ | 游悦
|
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他の2点句 ‥‥ 5句
|
1 点 句 ‥‥ 16句
|
(うち特選句 ‥‥ 2句)
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☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重選)
2点句は特選に選ばれたもののみ記載。
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第36回句会
2011年5月27日(金) 於 :学士会館
兼 題:小満、袋掛、噴井、ごきぶり、余花。東日本大震災に
関する句(春又は夏)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。 選者の配列順は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます) |
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
<伊東興山 選> |
涅槃雪母子影抱く消防士 ☆ | 貞風
|
ごきぶりやひたむき生きる我が沈思 | 弁慶
|
万の人いずこに眠る春の海 | 仲安
|
袋掛明日の希望を包みけり | 蓮囲池
|
狙い手に呼吸を合わす油虫 | 游悦
|
<三浦三甫 選> |
春の海瓦礫の山を拝む僧 ☆ | 興山
|
ごきぶりも避難地探す地震の夜 | 越庵
|
蠣集め唐桑の海再起期す | 竹林
|
風評にめげず一家で袋掛 | 弁慶
|
葉桜に朝日差し込み緑映え | 啓窓
|
<内山竹林 選> |
てんでんこ生死の分かれ余花白し ☆ | 越庵
|
小満や作付けのなき田はなげく | 蓮囲池
|
大津波遺影を胸に卒業歌 | 仲安
|
春の海瓦礫の山を拝む僧 | 興山
|
北方の噴井が醸す銘酒かな | 弁慶
|
<松本貞風 選> |
春の海瓦礫の山を拝む僧 ☆ | 興山
|
ごきぶりも避難地探す地震の夜 | 越庵
|
てんでんこ生死の分かれ余花白し | 越庵
|
風評にめげず一家で袋掛 | 弁慶
|
箸一膳噴井に浮かぶ侘住い | 蓮囲池
|
<武蔵弁慶 選> |
ごきぶりも避難地探す地震の夜
☆ | 越庵
|
小満や作付けのなき田はなげく | 蓮囲池
|
峠越え眼下に霞む余花の谷 | 興山
|
小満の空に謦咳三回忌 | 越庵
|
春の海瓦礫の山を拝む僧 | 興山
|
<奥山游悦 選> |
望郷の涙のメール余花一行 ☆ | 貞風
|
てんでんこ生死の分かれ余花白し | 越庵
|
線量の値に迷う余寒かな | 貞風
|
海底を見せて逆襲地震の波 | 竹林
|
春の海瓦礫の前の僧侶かな | 興山
|
<鈴木蓮囲池 選> |
海山をそこに呼び寄せ袋掛 ☆ | 越庵
|
風評にめげず一家で袋掛 | 弁慶
|
峠越え眼下に霞む余花の谷 | 興山
|
小満の空に謦咳三回忌 | 越庵
|
北方の噴井が醸す銘酒かな | 弁慶
|
<平山越庵 選> |
箸一膳噴井に浮かぶ侘住い ☆ | 蓮囲池
|
小満や日々恙無く漲れり | 弁慶
|
蠣集め唐桑の海再起期す | 竹林
|
袋掛老夫ゆつたり手際よく | 修人
|
蘭学のここに生れし余花燦々 | 蓮囲池
|
<高橋啓窓 選> |
北方の噴井が醸す銘酒かな ☆ | 弁慶
|
地震去りて見上ぐる崖に余花の風 | 游悦
|
梨棚や笑顔飛出す袋掛け | 興山
|
古稀なるも人には負けぬ袋掛け | 游悦
|
袋掛明日の希望を包みけり | 蓮囲池
|
<互選句まとめ> |
5点 春の海瓦礫の山を拝む僧 ☆☆ | 興山
|
3点 ごきぶりも避難地探す地震の夜 ☆ | 越庵
|
3点 てんでんこ生死の分かれ余花白し ☆ | 越庵
|
3点 北方の噴井が醸す銘酒かな ☆ | 弁慶
|
3点 風評にめげず一家で袋掛
| 弁慶
|
2点 箸一膳噴井に浮かぶ侘住い ☆ | 蓮囲池
|
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他の2点句 ‥‥ 5句
|
1 点 句 ‥‥ 16句
|
(うち特選句 ‥‥ 3句)
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☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重選)
2点句は特選に選ばれたもののみ記載。
谿 聲 主 宰 選
――第31回句会以来の主宰選です――
<特選>は特に選定していませんので、全句<佳選>としています。
掲載は俳号の50音順です。
<佳 選> |
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海山をそこに呼び寄せ袋掛 | 越庵
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小満の空に謦咳三回忌 | 越庵
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鈴蘭の森に漂う良き香り | 啓窓
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峠越え眼下に霞む余花の谷 | 興山
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四万の湯は山分け入りて余花曇 | 柏葉
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余花散りて恩師眠れる東慶寺 | 竹林
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大津波泥土の中に木の芽萌ゆ | 仲安
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大津波遺影を胸に卒業歌 | 仲安
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線量の値に迷う余寒かな | 貞風
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トンネルを抜けて里山余花にあり | 弁慶
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第35回句会
2011年3月25日(金) 於 :(通信句会)
兼 題:花曇、陽炎、風車、巣箱、蒲公英。当季雑詠。
今回は東日本大震災のため通信による投句・互選となりました。
会員の互選の結果です。 選者の配列順は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます) |
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
<三浦三甫 選> |
世の末はかくの如きか三月に ☆ | 游悦
|
陽炎をまとい一両電車くる | 蓮囲池
|
迷ひ子のしかと握りしかざぐるま | 柏葉
|
カタカタと余震の揺する空巣箱 | 越庵
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廃屋の屋根にたんぽぽ二三輪 | 仲安
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<中野仲安 選> |
底知れぬ地震のゆらぎに春の雪 ☆ | 游悦
|
無心なれどなほ想ひあり花曇 | 修人
|
世を眺め己を見詰め花曇 | 越庵
|
陽炎をまとい一両電車くる | 蓮囲池
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朽ち果てし巣箱樹の上声響く | 興山
|
<松本貞風 選> |
カタカタと余震の揺する空巣箱 ☆ | 越庵
|
陽炎をまとい一両電車くる | 蓮囲池
|
陽炎や流れし家のまぼろしか | 游悦
|
迷ひ子のしかと握りしかざぐるま | 柏葉
|
万人の露命呑み込む春の波 | 弁慶
|
<深谷柏葉 選> |
宿痾ともつきあい疲れ花曇り ☆ | 蓮囲池
|
陽炎や防災頭巾の終業子 | 越庵
|
陽炎をまとい一両電車くる | 蓮囲池
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風向きも被災を招く風車 | 越庵
|
蒲公英の棚田を一つずつ結び |
蓮囲池
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<武蔵弁慶 選> |
世を眺め己を見詰め花曇 ☆ | 越庵
|
陽炎や流れし家のまぼろしか | 游悦
|
三陸の孤島に残る風車 | 游悦
|
廃屋の屋根にたんぽぽ二三輪 | 仲安
|
世の末はかくの如きか三月に | 游悦
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<奥山游悦 選> |
カタカタと余震の揺する空巣箱 ☆ | 越庵
|
宿痾ともつきあい疲れ花曇り | 蓮囲池
|
陽炎をまとい一両電車くる | 蓮囲池
|
風向きも被災を招く風車 | 越庵
|
亡き友が希望託した巣立鳥 | 弁慶
|
<鈴木蓮囲池 選> |
御柱天空を突く花曇 ☆ | 弁慶
|
花曇り合掌の家の二階開く | 柏葉
|
陽炎や防災頭巾の終業子 | 越庵
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迷ひ子のしかと握りしかざぐるま | 柏葉
|
蒲公英や赤い靴履く女の子 | 貞風
|
<平山越庵 選> |
陽炎をまとい一両電車くる ☆ | 蓮囲池
|
花曇り合掌の家の二階開く | 柏葉
|
迷ひ子のしかと握りしかざぐるま | 柏葉
|
たんぽぽは坊主となりぬ潔し | 修人
|
地震津波放射線降る雪の果 | 貞風
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<高橋啓窓 選> |
陽炎や流れし家のまぼろしか ☆ | 游悦
|
津波去り人影もなき花曇 | 游悦
|
よちよちと歩く片手に風車 | 仲安
|
月影にカタコト揺るる巣箱かな | 修人
|
万人の露命呑み込む春の波 | 弁慶
|
<伊東興山 選> |
迷ひ子のしかと握りしかざぐるま ☆ | 柏葉
|
津波去り人影もなき花曇 | 游悦
|
陽炎や流れし家のまぼろしか | 游悦
|
鳥来ぬと細工しすぎの巣箱かな | 仲安
|
連翹の目立ちすぎたる宴かな | 柏葉
|
<互選句まとめ> |
6点 陽炎をまとい一両電車くる ☆ | 蓮囲池
|
5点 迷ひ子のしかと握りしかざぐるま ☆ | 柏葉
|
4点 陽炎や流れし家のまぼろしか ☆ | 游悦
|
3点 カタカタと余震の揺する空巣箱 ☆☆ | 越庵
|
2点 世の末はかくの如きか三月に
☆ | 游悦
|
2点 宿痾ともつきあい疲れ花曇り ☆ | 蓮囲池
|
2点 世を眺め己を見詰め花曇
☆ | 越庵
|
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他の2点句 ‥‥ 6句
|
1 点 句 ‥‥ 14句
|
(うち特選句 ‥‥ 2句)
|
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☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重選)
2点句は特選に選ばれたもののみ記載。
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第34回句会
2011年1月28日(金) 於 :学士会館
兼 題:御降り、山茶花、氷柱、雑煮。当季雑詠。
会員の互選の結果です。 選者の配列順は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます) |
!! 今回から新会員深谷 柏葉さんが加わりました!!
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
<中野仲安 選> |
人生の下書きはなし筆始 ☆ | 弁慶
|
洟垂れて追いつ抜かれつつらら喰う | 幸風
|
初釜に着飾つた妻いそいそと | 啓窓
|
太氷柱出入りを塞ぐ槍衾 | 越庵
|
四方晴れて垂氷煌き陽の雫 | 幸風
|
御降りを受けし我が身のひきしまり | 游悦
|
<松本貞風 選> |
御降りや酔うてわが子の決意聞く ☆ | 柏葉
|
初茶湯白き指先まぶしくて | 游悦
|
人生の下書きはなし筆始 | 弁慶
|
太氷柱出入りを塞ぐ槍衾 | 越庵
|
真つ直ぐに生きている証し雑煮食ふ | 弁慶
|
半眠り雑煮の膳の老いし母 | 幸風
|
<深谷柏葉 選> |
山茶花や素足の僧の高箒 ☆ | 蓮囲池
|
人しづか終着駅の大氷柱 | 修人
|
竹の葉を包み輝く氷柱かな | 興山
|
山眠る恩師も眠る東慶寺 | 竹林
|
仁王立つ大山春を押し包み | 幸風
|
半眠り雑煮の膳の老いし母 | 幸風
|
<武蔵弁慶 選> |
氷柱して棟を寄せ合う谷部落 ☆ | 蓮囲池
|
炊き出しの雑煮食らうて故郷思う | 三甫
|
山茶花や素足の僧の高箒 | 蓮囲池
|
立往生窓に氷柱の車列かな | 貞風
|
山眠る恩師も眠る東慶寺 | 竹林
|
御降に家族揃つて祝い酒 | 啓窓
|
<平山越庵 選> |
氷柱もぎ捧げ銃して小屋を発つ ☆ | 蓮囲池
|
竹の葉を包み輝く氷柱かな | 興山
|
人生の下書きはなし筆始 | 弁慶
|
一椀に郷土まるごと雑煮餅 | 蓮囲池
|
山茶花や素足の僧の高箒 | 蓮囲池
|
御降りや参道長靴の列となり | 蓮囲池
|
<高橋啓窓 選> |
御降りや酔うてわが子の決意聞く ☆ | 柏葉
|
人しづか終着駅の大氷柱 | 修人
|
山荘の氷柱に映る蔵王かな | 游悦
|
朝日受け七色放つ軒氷柱 | 仲安
|
孫子にも我が家の雑煮なじみおり | 竹林
|
氷柱負い袋田の滝森閑と | 竹林
|
<伊東興山 選> |
御降に家族揃つて祝い酒 ☆ | 啓窓
|
冬枯に夕陽を映す円覚寺 | 竹林
|
人生の下書きはなし筆始 | 弁慶
|
一椀に郷土まるごと雑煮餅 | 蓮囲池
|
みちのくの味を受け継ぐ雑煮かな | 游悦
|
山茶花の露一滴や明けの空 | 柏葉
|
<小林幸風 選> |
御降りや酔うてわが子の決意聞く ☆ | 柏葉
|
産土の違いも語り雑煮かな | 越庵
|
立往生窓に氷柱の車列かな | 貞風
|
山茶花の剪定されて空き店舗 | 貞風
|
御降りを受けし我が身のひきしまり | 游悦
|
氷柱もぎ捧げ銃して小屋を発つ | 蓮囲池
|
<三浦三甫 選> |
山茶花や素足の僧の高箒 ☆ | 蓮囲池
|
スカイツリークレーンは挑む冬天に | 貞風
|
人生の下書きはなし筆始 | 弁慶
|
一椀に郷土まるごと雑煮餅 | 蓮囲池
|
人波に我が身任せて初詣 | 修人
|
山茶花や天女ひらりと舞い降りぬ | 弁慶
|
<小川修人 選> |
ふるさとは恩讐の彼方雑煮食ふ ☆ | 柏葉
|
洟垂れて追いつ抜かれつつらら喰う | 幸風
|
山荘の氷柱に映る蔵王かな | 游悦
|
氷柱をも口に含んだ幼い日 | 弁慶
|
朝日受け七色放つ軒氷柱 | 仲安
|
山茶花の一片落ちて妻の愚痴 | 三甫
|
<内山竹林 選> |
冬の川暮れて一筋薄明り ☆ | 貞風
|
人生の下書きはなし筆始 | 弁慶
|
朝日受け七色放つ軒氷柱 | 仲安
|
しんしんと大地に突きさす寒さかな | 仲安
|
四方晴れて垂氷煌き陽の雫 | 幸風
|
山茶花の一片落ちて妻の愚痴 | 三甫
|
<互選句まとめ> |
6点 人生の下書きはなし筆始 ☆ | 弁慶
|
4点 山茶花や素足の僧の高箒 ☆☆ | 蓮囲池
|
3点 御降りや酔うてわが子の決意聞く ☆☆☆ | 柏葉
|
3点 朝日受け七色放つ軒氷柱 | 仲安
|
3点 一椀に郷土まるごと雑煮餅 | 蓮囲池
|
2点 氷柱もぎ捧げ銃して小屋を発つ
☆ | 蓮囲池
|
2点 御降に家族揃つて祝い酒 ☆ | 啓窓
|
|
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他の2点句 ‥‥ 11句
|
1 点 句 ‥‥ 21句
|
(うち特選句 ‥‥ 3句)
|
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☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重選)
2点句は特選に選ばれたもののみ記載。
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第33回句会
2010年11月26日(金) 於 :学士会館
兼 題:行く秋、刈田、菊、凩、雨(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。 選者の配列順は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます) |
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
<松本貞風 選> |
ゴム長の跡の残りし刈田かな ☆ | 游悦
|
訪ね来し荷風の墓に秋時雨 | 游悦
|
八十路にてノーベル賞の菊日和 | 游悦
|
遠刈田榛名の裾へ眠りつき | 蓮囲池
|
行く秋やうつむく少女終電車 | 弁慶
|
<武蔵弁慶 選> |
凩を乗せてダンプの唸りゆく ☆ | 貞風
|
凩のころがす朴葉歩を急かす | 蓮囲池
|
木枯しにあらがふごとく太極拳 | 游悦
|
ゴム長の跡の残りし刈田かな | 游悦
|
凩に法螺の音和する高尾山 | 修人
|
<鈴木蓮囲池 選> |
晩鐘や刈田に長き己が影 ☆ | 修人
|
凩に手を携えて若夫婦 | 啓窓
|
谷津刈田くの字の先を歩みけり | 越庵
|
木枯しにあらがふごとく太極拳 | 游悦
|
ゴム長の跡の残りし刈田かな | 游悦
|
<平山越庵 選> |
町二つチャイム行き交ふ刈田かな ☆ | 貞風
|
木枯しにあらがふごとく太極拳 | 游悦
|
秋黴雨一葉落ちても気概あり | 弁慶
|
行く秋を白骨の湯に身をほぐす | 蓮囲池
|
行く秋や鉄塔の街貌を変え | 蓮囲池
|
<高橋啓窓 選> |
行く秋や湖畔の二人初夜の色 ☆ | 貞風
|
凩に法螺の音和する高尾山 | 修人
|
訪ね来し荷風の墓に秋時雨 | 游悦
|
菊薫り墓石新たに三回忌 | 三甫
|
ふるさとの刈田やさしく吾迎え | 弁慶
|
<伊東興山 選> |
晩鐘や刈田に長き己が影 ☆ | 修人
|
凩のころがす朴葉歩を急かす | 蓮囲池
|
木枯しにあらがふごとく太極拳 | 游悦
|
八十路にてノーベル賞の菊日和 | 游悦
|
菊の香や心も癒す阿弥陀堂 | 仲安
|
<三浦三甫 選> |
訪ね来し荷風の墓に秋時雨 ☆ | 游悦
|
八十路にてノーベル賞の菊日和 | 游悦
|
行く秋や番が睦む寺の池 | 興山
|
晩鐘や刈田に長き己が影 | 修人
|
菊の香や心も癒す阿弥陀堂 | 仲安
|
<小川修人 選> |
煩ひも駈け抜けて行く冬時雨 ☆ | 越庵
|
木枯しにあらがふごとく太極拳 | 游悦
|
菊薫り墓石新たに三回忌 | 三甫
|
行く秋や湖畔の二人初夜の色 | 貞風
|
行く秋やうつむく少女終電車 | 弁慶
|
<中野仲安 選> |
菊晴れや懸崖孔雀の羽拡げ ☆ | 蓮囲池
|
木枯しにあらがふごとく太極拳 | 游悦
|
八十路にてノーベル賞の菊日和 | 游悦
|
黄金波帰路は刈田に月光 | 興山
|
古民家に菊自慢居て客一人 | 貞風
|
<互選句まとめ> |
6点 木枯しにあらがふごとく太極拳 | 游悦
|
4点 八十路にてノーベル賞の菊日和 | 游悦
|
3点 晩鐘や刈田に長き己が影 ☆☆ | 修人
|
3点 ゴム長の跡の残りし刈田かな ☆ | 游悦
|
3点 訪ね来し荷風の墓に秋時雨 ☆ | 游悦
|
2点 行く秋や湖畔の二人初夜の色 ☆ | 貞風
|
他の2点句 ‥‥ 5句
1 点 句 ‥‥ 14句
|
| |
| |
☆ 印は互選で特選に選ばれた句です。(☆☆、☆☆☆は多重選)
2点句は特選に選ばれたもののみ記載。
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第32回句会
2010年9月24日(金) 於 :学士会館
兼 題:団栗、きりぎりす、流星、運動会、水(要季語)。当季雑詠。
会員の互選の結果です。 選者の配列順は俳号の50音順です。(次回以降一人ずつ繰り下げます)
|
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
<武蔵弁慶 選> |
少年の夢ははやぶさ流れ星 ☆ | 貞風
|
山ふたつ越えて母来し運動会 | 貞風
|
運動会敬老席にどっしりと | 三甫
|
どんぐりや縄文人の歌を聞く | 越庵
|
団栗の山へ帰るか夕鴉 | 修人
|
<鈴木蓮囲池 選> |
少年の夢ははやぶさ流れ星 ☆ | 貞風
|
山ふたつ越えて母来し運動会 | 貞風
|
夕闇に溶けゆく富士と鱗雲 | 修人
|
はや釣りの水輪あちこち秋の色 | 修人
|
芭蕉見し佐渡の夜空に流れ星 | 弁慶
|
<平山越庵 選> |
地に還る団栗輪廻の音と思ふ ☆ | 蓮囲池
|
山ふたつ越えて母来し運動会 | 貞風
|
雨止みて草いきいきときりぎりす | 仲安
|
筆置きて水辺に憩ふ残暑かな | 仲安
|
芭蕉見し佐渡の夜空に流れ星 | 弁慶
|
<高橋啓窓 選> |
少年の夢ははやぶさ流れ星 ☆ | 貞風
|
山ふたつ越えて母来し運動会 | 貞風
|
島尻に流星墜ちて霊眠る | 蓮囲池
|
団栗や童詩の世界醸し出す | 弁慶
|
どんぐりや縄文人の歌を聞く | 越庵
|
<三浦三甫 選> |
芭蕉見し佐渡の夜空に流れ星 ☆ | 弁慶
|
団栗の数を競へり子と父と | 游悦
|
競争の事始なり運動会 | 越庵
|
孫の手に引かれて楽し運動会 | 啓窓
|
山水で果菜を浸す秋の里 | 弁慶
|
<小川修人 選> |
少年の夢ははやぶさ流れ星 ☆ | 貞風
|
悪ガキもこの日は主役運動会 | 游悦
|
きりぎりす国と吾との貧を鳴く | 越庵
|
チミチップ湖面を走る流れ星 | 啓窓
|
どんぐりや縄文人の歌を聞く | 越庵
|
<中野仲安 選> |
きりぎりす無縁仏に雅を奏で ☆ | 蓮囲池
|
夕闇に溶けゆく富士と鱗雲 | 修人
|
団栗の弾ける音や野の祠 | 蓮囲池
|
秋水にヤマベ飛び跳ね一葉落つ | 啓窓
|
芭蕉見し佐渡の夜空に流れ星 | 弁慶
|
<松本貞風 選> |
どんぐりや縄文人の歌を聞く ☆ | 越庵
|
綱引きとならば出て行く運動会 | 蓮囲池
|
どこやらでまた喚声の運動会 | 仲安
|
チミチップ湖面を走る流れ星 | 啓窓
|
団栗の山へ帰るか夕鴉 | 修人
|
<互選句まとめ> |
4点 少年の夢ははやぶさ流れ星 ☆☆☆☆ | 貞風
|
4点 どんぐりや縄文人の歌を聞く ☆ | 越庵
|
4点 芭蕉見し佐渡の夜空に流れ星 ☆ | 弁慶
|
4点 山ふたつ越えて母来し運動会 | 貞風
|
3 点 句 ‥‥ なし
2 点 句 ‥‥ 3句
1 点 句 ‥‥ 18句
(うち特選句 ‥‥ 2句)
|
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| | | |
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重選)
3点句はなし。2点句は特選に選ばれたもののみ記載しますが、該当なし。
△TOP

第31回句会
2010年7月23日(金) 於 :学士会館
兼 題:喜雨、日焼、落し文、西瓜、踊。当季雑詠。
谿 聲 主 宰 選
<特 選> | |
黙祷の刻々赤く広島忌 | 貞風
|
懇ろにさん俵※かけ大西瓜 | 越庵
|
|
<佳 選> | |
喜雨のあと大地の香り満ち満ちて
| 仲安
|
菜園に喜雨とはしやぎし妻の顔 | 興山
|
ここかしこよさこいそおらん夏嵐 | 修人
|
湯の町の湯の香にほへる踊りかな | 弁慶
|
西瓜食う子らの頭上に飛行雲 | 三甫
|
日焼けして語りあきずに山土産 | 蓮囲池
|
声援にとどめをさして西瓜割 | 游悦
|
夕焼けに染まつて遊ぶ元気な子 | 啓窓
|
碁敵が自作の西瓜下げて来し | 蓮囲池
|
以下は会員の互選の結果です。 選者の配列順は俳号の50音順です。 |
☆ 印は特選に選ばれた作品です。
<奥山游悦 選> |
開墾の村は喜雨無く日が暮れて ☆ | 貞風
|
日焼けして語りあきずに山土産 | 蓮囲池
|
今日ばかり踊らにや損と町ぐるみ | 蓮囲池
|
祖の城址我に拾えと落し文 | 越庵
|
碁敵が自作の西瓜下げて来し | 蓮囲池
|
<平山越庵 選> |
喜雨未だ老犬焦れて吠えにけり ☆ | 修人
|
苦しみも嫌悪も忘れ踊る群れ | 仲安
|
落し文一生の恥あの世まで | 貞風
|
日焼けして語りあきずに山土産 | 蓮囲池
|
碁敵が自作の西瓜下げて来し | 蓮囲池
|
<高橋啓窓 選> |
喜雨のあと大地の香り満ち満ちて ☆ | 仲安
|
去る人に思ひ伝へず落し文 | 弁慶
|
ここかしこよさこいそおらん夏嵐 | 修人
|
西瓜食う子らの頭上に飛行雲 | 三甫
|
落し文山河は昔のままにして | 蓮囲池
|
<伊東興山 選> |
苦しみも嫌悪も忘れ踊る群れ ☆ | 仲安
|
黙祷の刻々赤く広島忌 | 貞風
|
何色で染めんあの子の日焼顔 | 貞風
|
人も樹も大地も嬉々と喜雨のあと | 仲安
|
迷子泣く日焼けの首にペンダント | 游悦
|
<三浦三甫 選> |
碁敵が自作の西瓜下げて来し ☆ | 蓮囲池
|
菜園に喜雨とはしやぎし妻の顔 | 興山
|
汗かけと言われた父の目に慈愛 | 啓窓
|
夜来喜雨火壇の跡の黒さかな | 越庵
|
年よりも若く輝く踊笠 | 啓窓
|
<小川修人 選> |
去る人に思ひ伝へず落し文 ☆ | 弁慶
|
日傘行くスカイツリーを上に乗せ | 游悦
|
浜日焼け撮み食いせし煮干しかな | 越庵
|
落し文ころころころと妻の手に | 仲安
|
年よりも若く輝く踊笠 | 啓窓
|
<中野仲安 選> |
夜来喜雨火壇の跡の黒さかな ☆ | 越庵
|
何色で染めんあの子の日焼顔 | 貞風
|
湯の町の湯の香にほへる踊りかな | 弁慶
|
汗かけと言われた父の目に慈愛 | 啓窓
|
喜雨来たり村の山々生き生きと | 啓窓
|
<松本貞風 選> |
碁敵が自作の西瓜下げて来し ☆ | 蓮囲池
|
去る人に思ひ伝へず落し文 | 弁慶
|
乾き切つた心に染みる喜雨いたる | 弁慶
|
キャッチする球児の安堵日焼顔 | 弁慶
|
迷子泣く日焼けの首にペンダント | 游悦
|
<武蔵弁慶 選> |
開墾の村は喜雨無く日が暮れて ☆ | 貞風
|
背中見せサーブの少女日焼して | 修人
|
井戸端で母の冷やした西瓜食う | 啓窓
|
人も樹も大地も嬉々と喜雨のあと | 仲安
|
喜雨いたる畔道急ぐ農二人 | 游悦
|
<互選句まとめ> |
4点 碁敵が自作の西瓜下げて来し ☆☆ | 蓮囲池
|
3点 去る人に思ひ伝へず落し文 ☆ | 弁慶
|
2点 開墾の村は喜雨無く日が暮れて ☆☆ | 貞風
|
2点 苦しみも嫌悪も忘れ踊る群れ ☆ | 仲安
|
2点 夜来喜雨火壇の跡の黒さかな ☆ | 越庵
|
他の2点句 ‥‥ 6句
|
1 点 句 ‥‥ 20句
|
|
|
☆ 印は互選で特選に選ばれたものです。(☆☆、☆☆☆は多重選)
2点句は特選に選ばれたもののみ記載。
△TOP
「句 会 会 報」(谿聲主宰作成)は
こちらの
「開催記録」からご覧になれます。('08.02.04)
|
< 会 員 > |
|
谿 聲 : | 村上 幹也 (主宰) | |
蓮囲池 : | 鈴木 錬一 |
幸 風 : | 小林 幸司 | |
越 庵 : | 平山 隆一 |
貞 風 : | 松本 貞 | |
仲 安 : | 中野 安弘 |
弁 慶 : | 武蔵 好彦 | | 如 雨 : | 岩渕 上 |
修 人 : | 小川 修 | | 竹 林 : | 内山 武司 |
竹 風 : | 加賀美 一 | | 興 山 : | 伊東 興三 |
三 甫 : | 三浦 器允 | | 啓 窓 : | 高橋 啓悟 |
游 悦 : | 奥山 興悦 | |
柏 葉 : | 深谷 武 |
|
|
|
(初 出 順) |
△TOP
240206、例会記録ⅩⅡのLink追加。